生前整理を終活の一環として行う場合、何をやるべきかわからないという人は多いのではないでしょうか。
生前整理でやることリストで、一つずつ確認していきましょう。
生前整理の進め方としては、前向きな気持ちで少しずつ作業をしていきましょう。
遺族が自分が亡くなった後に困らないように生前整理をしようと考えると思いますが、生前整理は自分のためにもなる大切な作業です。
今後の人生の不安を軽減し、やり残したことが無いか見直すきっかけにもなります。
メリット・デメリットや業者の選び方も紹介しているので参考にして下さい。
生前整理でやることリスト
生前整理でやることは以下のリストを参考にして下さい。
- 身の回りの整理
- 財産の管理
- カードや会員・サブスクリプションの整理
- デジタルデータの整理
- エンディングノートの作成
- 遺言書を書く
- 今後の計画
生前にやっておくことで遺族の負担を軽減できます。
終活は50代くらいから行うイメージがあるかもしれませんが、20代・30代でやろうという意思がある人は多いです。
画像引用:楽天インサイト
30代以上の70%以上は、終活をしたいという気持があることがわかります。
家族に迷惑をかけたくないという思いから、生前整理を考える人が増えています。
生前整理でやることを一覧にしましたが、一度にすべてをやる必要はありません。
無理のない範囲で自分のペースで行っていきましょう。
身の回りの整理
身の回りの整理は以下のものの整理があげられます。
- 書類・紙類・衣類・家電・家具・日用品
- 思い出の写真・美術品・記念品など
身の回りの整理をする際は、不用品・残すもの・保留するものの3つに分類しましょう。
不用品に分けたものはゴミとして捨てる他、寄付したり売却するなどの方法があります。
不要なものを処分して、生活環境をスッキリさせると気持ちもスッキリします。
生前整理の断捨離については>>終活で断捨離するメリットを参考にして下さい。
財産の管理
財産の管理も生前整理で重要です。財産や負債のリスト化を行いましょう。
- 現金
- 預金
- 不動産
- 株
- 負債
現状を把握し、管理状況を把握しておきましょう。
借金やローンなどの負債も整理しておき、今後の対応方針なども決めていきましょう。
リストは定期的に、状況に応じて適切に書き換えておくことが大切です。
合わせて相続人や後見人を指定することも考えても良いでしょう。
カードや会員・サブスクリプションの整理
クレジットカードやサブスクリプションサービスなど、利用頻度の低いものは整理しましょう。
月々定額で支払っていたり、年会費を自動引き落としになっているものの中には、利用頻度と金額が見合っていないものがあるかもしれません。
必要なものか判断できない場合は、一度解約してみるのも手です。
不便を感じたら再度契約できる場合が多いので、試しに整理してみてもよいかもしれません。
デジタルデータの整理
パソコンやスマホのデータの整理をしておくことをおすすめします。
自分の死後に身内の人に見られたくないものは、削除するかロックをかけておきましょう。
SNSのアカウントがある場合は、IDとパスワードを遺族にわかるように残すことも検討しましょう。
アカウントの削除をしないと、インターネット上にデータが残り続けてしまいます。
個人情報の漏洩にもつながるので、遺族が削除できるようにログイン情報などをまとめることは重要です。
銀行やクレジットカード・ショッピングサイトなどのID・パスワードはファイルにまとめておくと良いです。
エンディングノートの作成
生前整理でやることのひとつに、エンディングノートの作成があります。
エンディングノートは遺言書と違って法的効力がないので、思いつくままに記入してもOKです。
自分に何かあったときに、遺族が困らないように書き残すために作成します。
以下の内容を記載しておくと、遺族の負担を減らすことができます。
- 保険証書・各種契約書・銀行口座情報などの重要書類保管場所
- 宝石や美術品などの貴重品の保管状況や取扱
- 形見分けについて
- 遺品の処分について
- 死後に訃報連絡してほしい人の連絡先
エンディングノートは書店で販売されているほか、終活セミナーなどのホームページから無料でダウンロードすることができます。
書式に決まりはないので、手持ちのノートをエンディングノートとして自由に記入をするのでも問題ありません。
遺言書を書く
生前整理で自分の意思を明確にするために、遺言書を作成することも検討しましょう。
必ずしも遺言書を作成する必要はありませんが、相続に関して希望がある場合や親族間でのトラブルになるのを防ぐためには遺言書が有効です。
エンディングノートと違い法的効力があります。
作成する際は民法の遺言書の作成方法に従います。
遺言書は形式ルールや注意事項がいくつかあります。弁護士など法律の専門家に相談の上作成すると安心です。
【参考】法務省:自筆証書遺言書保管制度
今後の計画
今後の人生でやりたいこと、どのように行動していくか人生の計画について考えてみましょう。
生前整理は単に不用品を片付けるだけではありません。
今後の人生をより良いものにするために、やりたいことをリストアップしても良いですね。
新たな目標が見つかるかもしれません。
生前整理の進め方のポイント
生前整理の進め方のポイントを紹介します。
- 少しずつ進める
- 前向きな気持ちでやる
- 家族に知らせる
- 処分に悩んだら後回しにする
いつから生前整理をするのが良いかというと、早ければ早いほど良いでしょう。
少しずつ進める
生前整理のやり方としては少しずつ進めていきましょう。
やることがたくさんあるので、一度に行うのは難しいからです。
スケジュールを立てて段階的に進めると良いでしょう。
身の回りの整理・財産リスト作成など、計画的に取り組むと効率的に進められます。
焦ってやると疲れて途中で投げ出してしまうこともあります。
ゆっくり無理のないペースで進めましょう。
前向きな気持ちでやる
前向きな気持ちでやることも大切です。
なぜなら、生前整理は物を捨てる時に罪悪感が沸きあがったり、今後の人生に不安を感じたりネガティブな気持ちになることもあるからです。
ですが、生前整理は今後の人生を快適に過ごすためだったり家族の負担を減らす為など、より良い方向に向かう作業です。
自分の価値観や目標を再認識することでもあります。
家族に知らせる
生前整理をすること・したことを家族に知らせるようにしましょう。
家族などに相談しながら行うことで、心の負担が和らぐこともあるからです。
生前整理は故人との思い出や、過去の辛い感情に向き合わなければならないこともあります。
一人で悩まないで、相談することで気持ちの整理がつきやすくなるかもしれません。
生前整理をしたことも連絡し、万が一の時にエンディングノートなどの確認を依頼しておきましょう。
処分に悩んだら後回しにする
身の回りの整理で処分するかどうか悩んだら、後回しにすると良いでしょう。
一つのものに悩んでいると作業が滞り、その後の計画に影響を与えるからです。
処分するか悩むものは一時保管ボックスなどに入れておきましょう。
生前整理は一度きりではなく、定期的に行う必要があります。
前回保留にしたものでも、時間が経つと不要と判断できるものもあります。
慌てて処分して後悔しないように、迷ったら後回しにするくらいの余裕を持つと良いでしょう。
断捨離については>>生前整理は40代から!を参考にしてください。
生前整理のメリット・デメリット
生前整理のメリット・デメリットを確認しておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
遺族の負担を軽減できる 身の回りの整理ができる 財産を把握できる 相続でのトラブルを避けられる 今後の人生を見直せる | 時間がかかる 手間がかかる 費用がかかる |
生前整理は、自分が亡くなった後の遺族の負担を軽減できることがメリットです。
それだけでなく、不用品を片付けることで部屋がすっきりとし、機能的に快適に過ごすことができます。
身の回りを片付け、財産管理することで、今後の人生も前向きに考えられるようになります。
生前整理は遺族のためだけでなく、自分のためにもなる大切な作業です。
デメリットとしては、時間・手間・費用がかかるということでしょう。
不用品を片付けるのには時間もかかりますし、処分に費用が発生することもあります。
ですが、今後の自分のためにも、焦らず少しずつ生前整理は進めていきましょう。
生前整理の業者の選び方
生前整理の業者を選ぶ際は以下を確認しましょう。
- 口コミ・評判が良い
- 過去の実績が豊富
- 必要な許認可がある
- サービス内容
- オプションの有無
- 明確な見積もり
- スタッフの対応
生前整理は時間や手間のかかる作業なので、業者に依頼することも検討しましょう。
業者に依頼する際は、優良な信頼できる業者に依頼することが重要です。
なぜなら、悪質な業者によるトラブルが発生しているからです。
業者を選ぶ際は、2~3社から見積もりを取り比較して検討しましょう。
費用の相場を把握できるだけでなく、スタッフの対応を確認することができます。
極端に安い見積もりの業者は、後からオプションを勝手につけて高額請求をする可能性もあります。
適正な費用を提示すること・丁寧で親切な対応・明確な見積もりなどを確認し、信頼できる業者に依頼することが重要です。
悪質な業者に関しては>>遺品整理のやばい業者トラブルの記事で紹介しています。
まとめ
生前整理でやることリストを確認しておきましょう。
- 身の回りの整理
- 財産の管理
- カードや会員・サブスクリプションの整理
- デジタルデータの整理
- エンディングノートの作成
- 遺言書を書く
- 今後の計画
遺品整理は自分が亡くなった後の遺族の負担を軽減することができます。
それだけではなく、今後の自分の人生をより良いものにするためにも有効な作業です。
不要なものを捨てると環境だけでなく気持ちもスッキリします。
財産やデータを整理することで、後の心配や不安がやわらぎ新しいことに挑戦しようという気持になるかもしれません。
生前整理を30代・40代から始める人は少なくありません。
年齢とともに判断力や体力が落ちてしまうので、できるだけ早く始めることをおすすめします。