遺品整理をしていると大量の手紙が出てくる場合があります。
まとめてゴミとして処分してしまうと、後で手続きに困ったり後悔するかもしれません。
遺品整理で出てきた手紙は分類し、適切に対処することが大切です。
手紙の分類や処分方法について紹介しますので、参考にして下さいね。
遺品整理での手紙は分類して処分がおすすめ
遺品整理で出てきた手紙は、分類してから処分しましょう。
分類することで必要な書類と廃棄処分してもよいものと分けられるからです。
大きく4つに分類するのがおすすめです。
- 公的機関からの手紙
- プライベートの手紙
- 仕事関係の手紙
- 借金に関する手紙
それぞれ分類のポイントを確認しておきましょう。
公的機関からの手紙
公的機関からの手紙を処分する際は慎重に行いましょう。
- 役所関連の手紙
- 金融機関の手紙
- 公共料金に関する手紙
特に市町村から届いた通知書は、各種手続きが必要になる場合が多いからです。
手続きを忘れると後で面倒なことになったり、追加料金が発生する可能性もあります。
しっかり仕分けして確認しましょう。
役所関連の手紙
年金・税金に関する手紙は必ず確認しましょう。
手続きが必要な場合が多いからです。
年金を受給していた場合は、日本年金機構から送られる「年金振込通知書」を確認する必要があります。
受給者が亡くなったら、親族が年金受給権者死亡届(報告書)を提出します。
提出が遅れると年金を受け取りすぎになり、後で返さなければなりません。
年金の受給停止手続きの期限は意外と短いので注意が必要です。
- 国民年金:受給者が死亡した日より14日以内
- 厚生年金:受給者が死亡した日より10日以内
葬儀が終わったら、年金など市区町村からの書類整理からはじめることをおすすめします。
地方税などの「納税通知書」・「督促状」が届いていないかも確認しましょう。
税金の督促状が来た場合は、故人の遺産から納税すればよいでしょう。
金融機関の手紙
金融機関からの手紙も確認しましょう。
口座名義人が亡くなったことは金融機関に伝える必要があるからです。
手紙に記載された窓口に連絡し、今後の手続きや用意する書類について問い合わせましょう。
相続放棄する場合は預金を引き出してはいけません。相続に承認したとみなされ、相続放棄ができなくなります。
公共料金に関する手紙
公共機関からの公共料金の関する手紙の確認も大切です。
理由は月々基本料金がかかるからです。
名義人が亡くなって必要のないライフラインは解約する必要があります。
公共機関とは、以下のライフラインを支える会社です。
- ガス会社
- 電気会社
- 水道局
- 通信会社
会社によって解約や名義人変更に必要な書類が異なります。
公共機関から届いた手紙や検針票などから問い合わせてくださいね。
プライベートの手紙
プライベートの手紙も内容を確認しましょう。
ですが、プライベートな手紙やハガキは思い切って処分することをおすすめします。
思い出の手紙の処分はためらわれる気持ちもわかりますが、キリがないからです。
手紙類は処分するという気持ちを強く持って整理することが大切です。
送り主の名前や内容を確認し、今後必要となるかもしれない人の住所などは控えておくとよいでしょう。
仕事関係の手紙
故人がお仕事をしていた場合、仕事に関する手紙は確認することが重要です。
内容によっては仕事をしていた職場に迷惑をかけるかもしれないからです。
死亡通知を出している相手からの手紙やハガキは処分しても問題ありません。
ですが、死亡通知を出していない相手からの手紙は、内容を確認する必要があります。
内容によっては死亡通知を速やかに出し、生前お世話になったお礼を一言そえるといいですね。
借金に関する手紙
借金に関する手紙は絶対に捨てないようにしましょう。
支払に応じないと法的措置を取られる場合もあるからです。
- 金融機関
- カード会社
- 消費者金融
から、未払いの代金を支払うような催促状が届いたら、内容をしっかり確認しましょう。
それから、債権者に債務者が亡くなったことを連絡し、その後の対応を決めていきます。
対応は以下になります。
- 単純承認
-
相続財産を無条件ですべて相続する。財産も借金も相続する。
- 限定承認
-
相続財産の範囲内で借金を返済する。借金返済で余った財産は相続するが、返済しきれなかった借金は相続しない。
- 相続放棄
-
相続財産をすべて放棄する。借金も財産も相続しない。
限定承認・相続放棄するなら、故人の死を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に届け出なければなりません。
何もしなければ単純承認となるので、借金の額によっては申請が必要になります。
故人の持ち物を売ったり処分すると相続の意思があるとみなされて、相続放棄ができなくなります。
遺品整理をする際は、マイナスの遺産についての確認が重要です。
相続放棄については遺品整理は相続放棄したらできないの記事を参考にして下さい。
遺品整理で手紙を処分する方法
遺品整理で手紙を処分する場合の方法を紹介します。
- ゴミに出す
- 神社にお焚き上げをする
- 遺品整理業者に依頼する
ここまでは手紙の種類別に確認するポイントを紹介しました。
処分することにした手紙の処分方法も確認しておきましょう。
ゴミに出す
手紙は可燃ごみ・資源ごみとして出すことができます。
自治体のルールに従って処分しましょう。
そのまま捨てると個人情報の漏洩につながります。
シュレダーやハサミで細断してから捨てることをおすすめします。
量が多くて細断が難しい場合は、書類溶解サービスの利用を検討しましょう。
などで受け付けています。
情報漏洩の心配がなく、手紙をリサイクルすることができます。
料金はかかりますが、まとめて手紙を安全に処分できますよ。
神社にお焚き上げをする
手紙をゴミとして処分するのに抵抗があるなら、神社などでお焚き上げをしてもらいましょう。
故人の大切な思い出を供養してもらえるので、ゴミにすることに抵抗がある方も安心ですね。
お焚き上げを受け付けているか、前もって近くのお寺や神社に問い合わせて確認しましょう。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理業者に依頼することもおすすめです。
遺品整理は手紙だけでなく整理するものが多く、とても負担の大きいことだからです。
遺品整理業者は手紙を遺品として丁寧に取り扱い、遺族の気持ちに寄り添った対応をしてくれます。
ゴミとして、故人の思い出の詰まった手紙を処分するのに抵抗がある人は少なくないです。
遺品整理での手紙に関するQ&A
遺品整理での手紙に関するQ&Aを紹介します。
思い出の手紙を捨てるスピリチュアルな意味は?
スピリチュアル的に、手紙やハガキには過去の感情や思いが込められていると考えられています。
なので、手紙を捨てることは過去から解放され、自己成長を促すといえるでしょう。
故人の思い出の手紙が、遺族にとって良い感情を呼び起こすものなら形見として手元に残すことは問題ありません。
ですが、特に思い出が無かったり悲しい気持ちになってしまう場合は、手紙は思い切って処分することを検討しましょう。
手紙を捨てるタイミングは?
生前整理として手紙の処分を検討しているなら、思い立った時が処分のタイミングです。
そのまま残しておくと、遺族に内容を確認されることを考えてみましょう。
相手との個人的な話やプライバシーが、意図せず見られてしまうことになりかねません。
手紙を大切にとっておくことが多いですが、手紙を読み返すことはほとんどないでしょう。
亡くなった後に遺族の負担を減らす為にも、手紙は元気なうちに自分で処分することをおすすめします。
まとめ
遺品整理で手紙を処分する際は、
- 公的機関からの手紙
- プライベートの手紙
- 仕事関係の手紙
- 借金に関する手紙
に分類しましょう。
内容は確認し、手続きが必要な手紙は保管し適切に対処しましょう。
手紙をゴミとして捨てることに抵抗がある場合は、お焚き上げをしたり遺品整理業者に依頼することをおすすめします。
遺族が処分に後悔しないように手紙を扱うことが大切です。
遺品ドット東京は、遺品整理士のいる優良な遺品整理業者です。
専門知識・豊富な経験から、遺族に寄り添った適切な対応をしてもらえます。
遺品整理で悩んでいるなら、気軽に相談してみてくださいね。