マンションの遺品整理には、費用がどれくらいかかるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
平均費用は約30万円ですが、相見積もりやキャンペーンを活用したり、自分で整理できる範囲を片付けることで値下げ交渉も可能となり、料金を安くすることができます。
この記事では、マンションの遺品整理費用の相場から、費用を節約するためのコツや注意点まで詳しく解説します。
ぜひ参考にして、安心して遺品整理を進めましょう。
マンションの遺品整理の費用相場
総務省の調査(令和2年)によると、遺品整理の平均費用は約30万円とされています。
ただし、マンションの遺品整理では、部屋の広さや遺品の量・立地条件によって費用が大きく変わります。
特に都市部では物価や人件費の影響で料金が高くなる傾向があり、地方では比較的安く抑えられることが多いです。
以下に部屋のタイプに応じた平均的な費用相場の料金表をまとめました。
| 部屋のタイプ | 費用相場 |
|---|---|
| 1K・1R | 23,000円～100,000円 |
| 2K・1DK | 36,000円～150,000円 |
| 1LDK・2DK | 58,000円～250,000円 |
| 2LDK・3DK | 76,000円～350,000円 |
| 3LDK・4DK | 94,000円～450,000円 |
参考：総務省「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書」
1K・1Rの遺品整理の費用相場：23,000円～100,000円
1Kや1Rの遺品整理費用の相場は、23,000円から100,000円です。
ワンルームのアパートやマンションは、一般的には家具や家電の数も少なく、整理にかかる時間も比較的短いです。
しかし、貴重品やリサイクル可能なアイテムが多く含まれている場合は、仕分けや処分の手間が増え、追加料金がかかることがあります。
例えば、家電製品が多くあればリサイクル料金がかかる場合があり、家具を処分する際も処分費用が上乗せされます。
遺品整理を依頼する前に、どのような品物があるかを確認しておくと、予想外の追加費用を防げます。
遺品整理にいくらかかったかなどの詳細は、>>遺品整理の費用はいくら？をご覧ください。
2K・1DKの遺品整理の費用相場：36,000円～150,000円
2Kや1DKになると、費用相場は36,000円から150,000円です。
特に食器棚や押し入れの奥から大量の衣類や書籍が出てきた場合、一つひとつ整理・仕分けするために多くの時間を要し、費用が高くなります。
事前に荷物を把握することで、見積もり時に具体的な費用が分かりやすくなります。
1LDK・2DKの遺品整理の費用相場：58,000円～250,000円
1LDKや2DKの遺品整理の費用相場は、58,000円から250,000円です。
リビングスペースが含まれるため、大型家具の解体や家電の処分には追加の料金がかかります。
例えば、大型の冷蔵庫やテレビ、ソファなどを廃棄する場合、それぞれにリサイクル費用が必要となり、全体の費用が高くなります。
事前に不要な家具や家電を整理しておくことで、コストを抑えることが可能です。
2LDK・3DKの遺品整理の費用相場：76,000円～350,000円
2LDKや3DKの遺品整理の費用相場は、76,000円から350,000円です。
部屋が広くなるほど家財道具や貴重品の量も増え、整理や仕分けに時間がかかるため、費用も高くなります。
費用を抑えるには、事前に使用しない物を分けておくなどの準備が効果的です。
3LDK・4DKの遺品整理の費用相場：94,000円～450,000円
3LDKや4DKの遺品整理の費用相場は、94,000円から450,000円です。
なぜなら、広い住居には大量の家具や家電が配置されており、さらに各部屋に細かい物が多くあるケースが多いからです。
また、マンションの階数やエレベーターの有無なども、搬出作業の難易度に影響を与え、費用が高くなる原因です。
例えば、エレベーターが無いマンションの高層階で作業を行う場合、搬出にかかる時間や人手が増え、その分費用も増えることがあります。
遺品整理の料金が高くなるケース
遺品整理の費用は、単に部屋の広さや遺品の量だけでなく、料金が高くなるケースがあります。
以下のポイントを確認して、費用の見積もりや業者選びに役立ててください。
- 遺品の量が多い
- 2階以上でエレベーターが無い
- 悪質業者に依頼している
- 特殊清掃が必要な場合
- 特殊な廃棄物の処分が必要な場合
遺品の量が多い
遺品の量が増えると、その分仕分けや搬出に時間がかかり、スタッフの人員も必要になり料金が高くなります。
たとえ1Rの小さな部屋でも、家具や家電の数が多かったり、大量の衣類や書籍が詰め込まれていると、作業に手間がかかるため、費用も増える傾向があります。
コストを抑えるには、依頼前に不要な物をできる範囲で整理しておくのが効果的です。
2階以上でエレベーターが無い
エレベーターが無いマンションの2階以上の部屋では、遺品整理の費用が割高になることがあります。
理由としては、スタッフが階段を使って荷物を搬出しなければならず、作業の難易度が上がるためです。
特に、大型の家具や家電を手で運び出すには、多くの人手と時間が必要になります。
その結果、追加の人件費が発生することもあります。
事前にエレベーターの有無や利用可能な時間帯などを確認しておくと、スムーズな作業が期待できます。
信頼できない業者に依頼している
悪質な業者に頼んでしまうと、当初の見積もり以上に費用がかかります。
信用できない業者は、最初に提示された料金が安く見えても、後から「特別な廃棄料金」や「追加の作業料」として高額な請求をしてくることがあります。
実際に、「事前に説明されていなかった料金を追加で請求された」という報告もあるため、見積もりの内容や契約条件はしっかり確認することが大切です。
信頼できる業者を選ぶためには、口コミや評判を調べるなどの下調べをしておくと安心です。
特殊清掃が必要な場合
故人が亡くなられてから発見されるまでに時間が経過していたり、部屋に特定の汚れや臭いが残っている場合は、遺品整理に加えて特殊清掃が必要になり費用が高くなります。
このような状況では、通常の遺品整理とは異なり、専用の清掃機材や薬剤を用いた専門的な作業が必要となるからです。
>>特殊清掃が必要かどうかは、事前に業者に状況を伝え、見積もりの際に確認しておくと良いでしょう。
処分が難しい特殊な廃棄物が含まれている
一般的な廃棄物以外に、処分が難しい特殊な廃棄物がある場合も、遺品整理の費用が高くなります。
例えば、医療廃棄物や特定の化学薬品を含む物品は、通常の廃棄処理では対応できず、特別な手続きや追加の処分費が発生する場合があります。
こうした廃棄物が遺品に含まれている場合、処分に関する相談を事前にしておくことで、余計なトラブルを避けることができます。
遺品整理の費用を安くする方法
遺品整理はコストがかかりやすいですが、いくつかの工夫で料金を抑えることができます。
以下のポイントを実践して、適正な価格でサービスを利用しましょう。
- 複数社から相見積もりをとる
- 自分でできる範囲は片付ける
- 荷物の仕分けや整理を手伝う
- 不用品回収とセットで依頼する
- 値引き交渉をする
複数社から相見積もりをとる
複数の業者から見積もりを取ることで、料金を比較し最適な業者を選ぶことができます。
遺品整理の費用は業者によって大きく異なることがあり、同じ作業内容でも20%〜30%の差が出ることもあります。
例えば、1LDKの整理を依頼する場合、業者Aが150,000円と提示しても、業者Bは120,000円で済むことがあるのです。
相見積もりをすることで、業者間の競争が生まれ、より良い条件を引き出せる可能性もあります。
無料で見積もりをしてくれる業者を選ぶことで、無駄な出費を防ぎつつ、適正な価格を知ることができるでしょう。
最低でも3社から見積もりを取るのが理想的です。
自分でできる範囲は片付ける
業者に依頼する前に、自分で片付けられるものを整理しておくことで、費用を節約できます。
特に衣類や古い雑誌、壊れた家電など、明らかに不要なものは事前に処分しておくとよいでしょう。
通常3時間かかる作業を1時間短縮できれば、1時間あたり5,000円の人件費がかかると仮定した場合、15,000円の節約になります。
業者のキャンペーンや割引を利用する
業者によっては、特定のシーズンや条件で割引を提供していることがあります。
例えば、夏の繁忙期が終わった秋口や冬の閑散期には「季節割引」を行っている業者があり、通常よりも10%〜20%ほど安く依頼できます。
また、ホームページ限定のキャンペーンや、見積もり時に「他社見積もりを提示することで割引」が適用されることもあるため、公式サイトの情報を事前にチェックしておくとお得です。
割引サービスを利用することで、かなりの費用削減が期待できます。
不用品回収とセットで依頼する
遺品整理と不用品回収をセットで依頼することで、別々に依頼するよりもお得になります。
遺品整理で出た大量の不用品を別途業者に回収してもらうと、それぞれに人件費や処分費がかかるため、料金が高くなりがちです。
しかし、整理業者が不用品回収も行っている場合、まとめて依頼することでパック料金が適用され、通常よりも10,000円〜30,000円程度安くなるケースもあります。
例えば、3LDKの遺品整理に加えて不用品回収をセットで依頼すると、通常150,000円かかるところを130,000円に抑えられることがあります。
値引き交渉をする
遺品整理の費用を安くする方法として、値引き交渉も効果的です。
遺品整理業者と費用交渉する際、まず「予算が限られている」と伝え、希望価格を相談することで業者側も対応を検討しやすくなります。
さらに、複数社から合い見積もりをとり他社の価格を提示すると、値引き交渉に応じてくれる可能性が高まります。
業者側も空き日を避けたい意向があるため、予算と日程を事前に調整することで、適切な価格での契約が進みやすくなるでしょう。
遺品整理・生前整理は優良業者に依頼しよう！
信頼できる遺品整理業者を選ぶ際には、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
| ポイント | 説明 |
|---|---|
| 明確な料金と見積もり | 作業内容や料金がわかりやすく、事前に詳細な見積もりを提示する業者を選びましょう。 作業範囲や追加料金の有無を確認し、不明な点は納得できるまで質問しましょう。 |
| 丁寧な対応 | スタッフの対応が親切で丁寧な業者は、安心して依頼できます。問い合わせ時に確認しましょう。 |
| 実績と評判 | 口コミや実績をチェックし、信頼できる業者を選ぶことが大切です。 |
| 資格や認定の有無 | 「遺品整理士」などの資格を持つ業者や、業界団体に認定されている業者は、一定の基準をクリアしているため信頼性が高いです。資格や認定の有無は業者選びの重要な要素です。 |
これらのポイントをしっかり押さえて依頼先を決めることで、遺品整理をスムーズに進めることができるでしょう。
マンションの遺品整理の費用相場についてQ＆A
遺品整理を検討している方が抱えやすい疑問や不安を解消するために、よくある質問をまとめました。
- 実家の片付けの遺品整理で50万・100万かかるケースもある？
- 遺品整理で捨ててはいけないものは？
- 遺品整理でやばい業者が存在する？
実家の片付けの遺品整理で50万・100万かかるケースもある？
遺品整理に50万〜100万円かかるケースもあります。
特に、広いマンションや一軒家で家財道具が多い場合、作業の規模や時間が増えるため費用が高くなります。
作業内容に加え、特殊清掃や大型家具の処分、特別な運搬などが追加されると、さらにコストが上がります。
費用を抑えるためには、複数の業者に相見積もりを取ることが効果的です。
また、事前にできる整理を自分で進めておくこともおすすめです。
詳しくは、>>遺品整理は50万円が費用相場？をご覧ください。
遺品整理で捨ててはいけないものは？
遺品整理で捨ててはいけないものには、遺言書や保険証、預金通帳などの重要書類や、車検証や株式書類、不動産の鍵などの相続関連物品があります。
これらは法的手続きや相続に必要なため、慎重に扱う必要があります。
また、処分が難しい家電や有害廃棄物は、適切に処理しなければなりません。
捨てるべきか残すべきか判断が難しいときは、>>遺品整理で残すものリストを参考にしてください。
遺品整理でやばい業者が存在する？
残念ながら、遺品整理業界にも悪質な業者が存在します。
たとえば、初めに低価格で見積もりを出しておきながら、作業後に高額な追加料金を請求したり、依頼した内容を十分にこなさずに終わらせてしまうこともあります。
このようなトラブルを避けるためには、業者選びの段階で口コミや評判をチェックし、複数社から見積もりを取ることが大切です。
また、資格を持つ業者に依頼することで、信頼性を確保できます。
詳細については、>>遺品整理業者のトラブルを参考にしてください。
まとめ
マンションの遺品整理費用は平均相場は約30万円程度ですが、部屋の広さや遺品の量・地域によって異なります。
費用を安くするには、複数の業者から見積もりを取り、料金体系が明確な優良業者を選ぶことが重要です。
自分でできる片付けを事前に済ませることで費用を抑え、相見積もりやキャンペーンを活用し、値下げ交渉をすることでコスト削減も可能です。
遺品整理の費用を安くしたい場合は、これらのポイントを実行してみてください。
