遺品整理で捨ててはいけないものはいくつかあります。
誤って捨ててしまうと、親族とのトラブルや契約に関するトラブルにつながることがあるからです。
重要な書類など残すものを確認し、後悔しないように慎重に遺品整理を行いましょう。
契約や様々な手続きに必要な書類は保管しておく必要があります。
後々トラブルにならないように、やっておくべきことを確認しておきましょう。
捨ててはいけないものを捨てないため、自分で遺品整理をやるときの注意点も紹介しますので、参考にしてください。
遺品整理で捨ててはいけないもの
遺品整理をするときに、捨ててはいけないものは以下のリストのものです。
- 遺言書
- 財産分与で必要なもの
- 身分証明書
- 年金手帳
- 印鑑
- 仕事関係の書類
- 鍵
- 請求書・支払通知書
- デジタル遺品
遺品を全部捨てると後で必要になる場合もあります。
捨ててはいけない理由・注意点を、それぞれ確認しておきましょう。
遺品の仕分けをする際は>>遺品整理で残すものリストを参考にして下さい。
遺言書
遺言書は絶対に捨ててはいけません。
なぜなら、法的な拘束力があるので遺品整理以外にも遺産の相続に必要だからです。
故人の遺志がかかれているので、遺品整理をする際には必要です。
親族間のトラブルにならないように、見つからない場合は親族や交流があった人と連絡を取って探し出しましょう。
財産分与で必要なもの
財産分与で必要なものも捨ててはいけません。
具体的には以下のものになります。
- 現金
- 預金・貯金された銀行等の通帳
- 土地の権利書など不動産関連の書類
- 有価証券に関する書類
- 金融資産の書類
- 生命保険・損害保険に関連する書類
- ゴルフ会員権
- ローンの明細など借入金などに関する書類
- クレジットカード
ローンや借金の明細などはマイナスの遺産ですが、相続の対象になるので捨ててはいけません。
正確に遺産分割を進めるために、契約に関する書類など必要な書類は保管しておきましょう。
身分証明書
故人の身分証明書は法的に捨ててはいけないものではありませんが、取っておくことをおすすめします。
なぜなら、故人が契約していたサービスの解約手続きに必要になる場合があるからです。
身分証明書があることでスムーズに手続きを進められる場合があります。
年金手帳
- 年金の書類
- 年金手帳
も捨ててはいけません。
故人が年金を受給していた場合は、年金手帳の記載情報が手続きが必要だからです。
年金受給者が亡くなった際は死後10日(国民年金は14日)以内に「年金受給権者の死亡届」を提出する必要があります。
届け出が遅れたり、亡くなった日の翌日以降に年金を受け取ってしまうと返金の対象になります。
ですが、マイナンバーが日本年金機構に収録されている場合は、死亡届の提出は原則不要です。
死亡届が必要かどうか、早めに確認しておきましょう。
参考:日本年金機構
印鑑
印鑑も捨ててはいけないものに含まれます。
戸籍謄本の取得や、凍結口座の解除の際に印鑑が必要だからです。
土地建物の売買契約やローン契約など、いくつかの印鑑を使い分けている場合があります。
実印や認印など、複数印鑑が見つかった場合は、ひとまずすべて保管しておくとよいでしょう。
仕事関係の書類
仕事関係の書類も捨ててはいけないものです。
仕事や会社の引継ぎのために、資料として活用されるケースもあるからです。
捨ててしまうと会社の業務がスムーズに進まなくなるかもしれません。
紙媒体の資料・電子ファイル・データなど、不要かどうかは会社に確認してから整理をすすめましょう。
鍵
鍵も必ず保管しておきましょう。
金庫やロッカーなど鍵を開ける際に必要だからです。
鍵がついた金庫や引き出しの中には、大切なものが保管されている場合が多いです。
衣類のポケットなどに入っている場合があるので、遺品整理をする際は細かい箇所までチェックして鍵を見つけておきましょう。
請求書・支払通知書
支払通知書も大切な情報源なので、捨ててはいけません。
現金がどこから引き落とされているかが確認できるからです。
公共料金・インターネットのプロバイダーに関する契約状況がわかる書類は保管しておきましょう。
通知書の番号を調べれば、契約状況や引き落とし状況などを把握することができます。
故人のローンや借金に関する情報を調べるのにも役立つので、支払通知書は必ず保管しておきましょう。
デジタル遺品
デジタル遺品も捨ててはいけないものになります。
暗号資産や有価証券など、故人の資産となるものがわかるからです。
デジタル遺品は、スマートフォン・携帯電話やパソコンにあるデータが該当します。
相続の対象になる場合もあるので、スマートフォンなどは初期化したりせず、そのまま保管しましょう。
遺品整理で判断に困ったとき捨ててはいけないもの
捨ててるかどうか判断に困ったとき、以下のものは捨てないことをおすすめします。
- 貴金属や貴重品
- レンタル品
- 買い取り・リサイクルできるもの
- 写真や手紙など
- 捨てたら後悔しそうなもの
捨てないほうがいい理由を確認しましょう。
できれば、なるべく一人で遺品整理の判断をせず、親族などと一緒にできるとよいですね。
貴金属や貴重品
貴金属や美術品・骨董品などの貴重品は保管しておきましょう。
理由としては、相続の対象になることもあり、捨ててしまうとトラブルにつながるかもしれないからです。
貴金属や貴重品などの例として、以下のものは捨てないようにしましょう。
- 絵画・掛け軸
- 焼き物・陶磁器
- お酒
- 着物
- 金貨
- 小判
- 板金
- 指輪
- ネックレス
貴重品などは買取を検討しても良いでしょう。>>遺品整理は買取がおすすめも確認してくださいね。
レンタル品
レンタルしたものは捨てないほうが良いでしょう。
理由としては損害賠償の対象になるからです。
レンタル品に当たるものとして注意するべきものは以下のものです。
- wifiルーター
- DVD、CD
- ウォーターサーバー
- 車
生前にどんなものをレンタルしているか確認しておきましょう。
延滞金の発生を防ぐために、返すべきものはすぐに返すことが大切です。
返済義務があるものを捨ててしまうと、賠償金を支払わなければならなくなります。
処分する前にレンタルしたものかどうか、必ず確認しましょう。
買い取り・リサイクルできるもの
買取やリサイクルできそうなものは、処分は待ってみましょう。
捨てるか迷った遺品の中には、買取やリサイクルできるものもあるからです。
買い取ってもらうと値段がつくものもあります。
遺品整理業者では、処分だけでなく買取査定をしてくれるところもあります。
査定も一緒に依頼すれば、リサイクルできるだけでなく手間も省けそうですね。
遺品整理のリサイクルに関しては>>遺品整理はリサイクル・買取がおすすめ!で詳しく紹介しています。
写真や手紙など
写真や手紙などは、手放さずに保管しておいても良いかもしてません。
保管しておくことで、後で見返すことができるからです。
写真や手紙は替わりのないものです。
故人の思い出に取っておくことは、遺族のよりどころになるでしょう。
捨ててしまうと復元は難しくなります。
ですが、数が多く整理に困ることも多いです。
思い出が詰まったものを処分するのに抵抗がある人も多いでしょう。
写真などはデータに残してくと管理が楽になるので、データ保存がおすすめです。
遺品整理で写真を処分する際は>>遺品整理のアルバム・写真の処分方法の記事も参考にして下さい。
捨てたら後悔しそうなもの
判断に迷うもので、捨てたら後悔しそうなものは捨てずに保管しておきましょう。
遺品には故人との思い出が詰まっているからです。
亡くなった人の物で捨てられない、判断に困った場合は、取りあえず保管しておきましょう。
ある程度の時間が経ってからのほうが、処分方法を決めやすい場合もあります。
例えば、思い出の品などは「段ボールに一箱だけ」と決め一年間保管してみましょう。
一年間全く手を付けなかったり、中身を忘れてしまっていたら処分すると決めてもよいかもしれません。
捨ててしまったと後悔しないために、迷ったら保留にして再検討することをおすすめします。
遺品整理でトラブルにならないようにやっておくべきこと
遺品整理をするにあたって、トラブルにならないようにやっておくべきことを紹介します。
- 遺言状の確認
- 親族間の確認
- 重要な書類の保管
遺品整理を勝手に始めてしまうと、親族間でトラブルになる恐れがあります。
トラブルと避けるために、やっておくべきことを確認しておきましょう。
>>遺品整理を自分でやる方法や進め方のコツの記事も参考にしてくださいね。
遺言書の確認
遺言書やエンディングノートを確認しましょう。
故人の遺志が残されているかもしれないからです。
家族へのメッセージや遺産分割、思い入れのある遺品について記載があるかもしれません。
遺品整理は故人の遺志を尊重して行う必要があります。
遺言状やエンディングノートがあるか、タンスや机の引き出しの中を確認しておきましょう。
親族間の確認
遺品整理をする際は、親しい親族への確認は欠かせません。
勝手に処分された、と思われるとトラブルに発展する恐れがあるからです。
親族間の信頼関係にひびが入るだけでなく、思った以上に禍根が残ってしまう可能性があります。
全員で遺品整理ができない場合でも、いつ行うかのスケジュールを伝えておくことで、親族間の争いを未然に防ぐことができます。
故人も、親族間でトラブルが起こることは望んでいないはずです。
スムーズに安全に遺品整理を進められるように、生前にも親族で話し合っておくことが理想的です。
生前整理については>>生前整理でやることリストを参考にして下さい。
重要な書類の保管
重要な書類を見付けたら確実に保管することが大切です。
誤って捨ててしまうのを防ぐことが重要だからです。
重要な書類が見つかった場合は整理して封筒に入れ、内容を封筒に明記するようにしましょう。
書類の保管場所は家族や親戚で共有するようにします。
自分だけが知っているという状況にしないようにしましょう。
必要のない書類やプライバシーに関する書類は、シュレッダーなどで粉砕して処分すると良いでしょう。
遺品整理で捨ててはいけないものを捨てないための注意点
遺品整理で、捨ててはいけないものを捨てないために注意したいポイントを紹介します。
- 生前に話し合っておく
- 遺言書・エンディングノートを確認する
- 専門業者に依頼する
それぞれについて紹介します。
生前に話し合っておく
生前に話し合いをしておくことが大切です。
そうすることによって、故人の遺志を尊重し、スムーズに遺品整理を進めることができるからです。
- 何をどう残したいのか
- 何を捨ててもよいのか
亡くなった人の物を捨てられないと、遺族が悩む場合は多いです。
生前に確認しておくことで、安心して遺品整理をすすめられるでしょう。
遺言書・エンディングノートを確認する
遺品整理を進めるうえで、遺言状やエンディングノートを確認することは重要です。
故人の遺志や希望を確認できるからです。
捨ててはいけないものについて記載がないか、遺言書などに従いましょう。
- 遺言書
-
個人の意思表示を記した文書
- エンディングノート
-
自分の人生の終末について記したノート
遺言書には法的拘束力がありますが、エンディングノートにはありません。
ですが、どちらも確認することで個人の遺志を尊重することができるでしょう。
専門業者に依頼する
遺品整理は、遺品整理業者を活用することもおすすめです。
遺品整理のプロなら、捨ててはいけないものを捨てないように、しっかり対応してくれるからです。
遺品ドット東京は、遺品整理士が遺族に会わって丁寧に遺品を取り扱います。
不用品の処分だけでなく、買取や仏壇の供養まで遺品整理をトータルサポート。
見積もりは無料なので、まずは気軽に問い合わせてくださいね。
遺品整理業者に依頼する際は優良な業者に依頼することが重要です。>>遺品整理業者の選び方も確認してください。
遺品整理で捨ててはいけないものについてQ&A
遺品整理で捨ててはいけないものについてQ&Aで紹介します。
遺品を捨てると運気が上がるって本当?
遺品は「捨てる」・「残す」どちらも運気に影響を及ぼします。
風水的には、遺品は故人のエネルギーが宿るものとされているからです。
遺品をすべて取っておくことが良いわけではありませんし、取り扱いによっては運気を下げる場合もあります。
故人が愛用し家族の思い出が詰まったものは残す価値があります。
ですが、ごみのように放置されているのであれば、供養したり寄付をして新たに持ち主を変える方が良い場合もあります。
遺品を手放すのには、一定期間置いてからが良いといわれています。
理由としては、故人の不在を受け入れるために必要な時間があるからです。
遺品は、手放すことによって遺族がネガティブな気持ちになるうちは取っておいても良いでしょう。
捨てる以外にもリサイクルや寄付など、処分方法は色々あります。
遺族にとって、適切な処分方法で遺品整理を行うことが大切です。
>>遺品を捨てると運気が上がる?で詳しく紹介しています。
亡くなった人のものを使うことの風水的にどうなの?
風水の観点から見て、基本的に亡くなった人の物を使うことはおすすめされていません。
遺品は風水学では「陰の気」を宿したものとされ、身近に配置することはタブーとされているからです。
ですが、スピリチュアルな観点からすると遺品には個人の想いが残って、守護的な効果を得られる場合もあると考えられます。
亡くなった母の服を着ることは風水的にどうなのか気になる方も多いです。
亡くなった人の服を着ることは、故人の想いが残りエネルギーの波動を受けやすいといわれています。
もし、亡くなった人の服を着ることで悲しい気持ちになる場合は、供養や処分を考えましょう。
亡くなった人の衣類を処分する時期は、49日前でも遺族の落ち着いた時で構いません。
指輪や財布など、故人の想いが詰まったものを遺族が引き継ぐということはよくあります。
ですが亡くなった人の物をもらうことで、マイナスな気持ちになる場合は処分した方が良いでしょう。
>>遺品整理の衣類処分の記事も参考にしてください。
遺品処分にお清めの塩で供養する方法は?
遺品を処分する際を、お清め塩を使って供養する手順は以下を参考にしてください。
- 入浴をして身を清める
- きれいな布で遺品を拭いて汚れを落とす
- 白い紙(または白い布)上に遺品を置く
- 手をあわせ故人への感謝や弔いの言葉をかける
- お清め塩を左・右・左の順に振りかける
- 遺品を白い紙(または白い布)で包む
- 自治体指定のゴミ袋(新品のもの)に入れて自治体のルールに則って処分する
処分するときには、遺品を入れたゴミ袋に他のゴミを入れないようにしましょう。
遺品の供養は、自社や寺院でご祈祷や読経によって供養を行ってもらい、その後焼却するお焚き上げは広く知られています。
ですが、お焚き上げをしてもらうのが難しい場合は、自分でお清めの塩を使って供養してみましょう。
遺品を処分する際はお焚き上げという方法もあります。>>遺品整理でお焚き上げの依頼方法で詳しく紹介しています。
まとめ
遺品整理で捨ててはいけないものを確認することで、親族間のトラブルを防いだり手続きをスムーズにしたりすることができます。
誤って捨ててしまうと相続手続きや契約の解除など、金銭的な負担が発生してしまう場合もあります。
親族間トラブルの未然のために、遺品整理は事前にいつ行うのか周知しておくことが重要です。
自分で行うのが、精神的・体力的に難しい場合は遺品整理業者を検討しましょう。
遺品ドット東京は、経験を積んだ優秀なプロの遺品整理士が丁寧に作業を行います。
不用品の処分や買取だけでなく、遺族に寄り添った対応をしてくれますよ。
どこから始めればよいかわからないという場合も、まずは気軽に問い合わせてみてくださいね。