空き家の整理・片付けにはどれくらい費用がかかるか、どんな手順で行うのがおすすめか紹介します。
空き家の整理に悩む人は多く、どのように進めればいいかわからないという方がほとんどです。
ですが、空き家を片付けないと固定資産税が高くなったり犯罪の温床になるなどのリスクを伴います。
事件や事故の被害にあわないためにも、空き家の片付けはする必要があります。
この記事では、
- 空き家を片付ける際の費用
- 空き家の片付けが必要な理由
- 費用を抑えるコツ
- 片付け業者の種類
などを解説していきます。
業者に頼らず、自分で空き家の片付けをする際のコツや順番も紹介しているので参考にしてください。
空き家の整理の費用相場
空き家となった実家を整理する際の、費用相場の目安は以下を参考にしてください。
遺品整理業者の料金・費用の目安 | 自分で行う遺品整理の料金・費用相場 | 間取り |
---|---|---|
23,000~100,000円 | 0~100,000円 | 1K/1R |
36,000~150,000円 | 10,000~100,000円 | 2K/1DK |
58,000~250,000円 | 30,000~250,000円 | 1LDK/2DK |
76,000~350,000円 | 50,000~300,000円 | 2LDK/3DK |
94,000~450,000円 | 70,000~350,000円 | 3LDK/4DK |
上記の表はあくまで目安で、以下の要因で費用は増減します。
- 家財道具・荷物の量
- 処分品の種類
- 作業時間
- 対応日
- 作業人数
- 買取品の有無
- 周辺環境
- オプション
一軒家の遺品整理をする場合は>>遺品整理の一軒家の費用の記事を参考にしてください。
空き家の片付けが必要な理由
空き家の片付けが必要な理由を確認しておきましょう。
- 固定資産税が増える
- 犯罪の温床となる
- 火災や倒壊のリスク
空き家の増加は社会問題化しています。
核家族化が進み、今後も空き家は増加すると予想されています。
参考:令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計結果(統計局)
固定資産税が増える
空き家を片付ける必要性として、固定資産税が増えることがあげられます。
特定空き家に指定されると固定資産税の優遇から除外されてしまうからです。
固定資産税が高くなるから、更地にせずに空き家を残す場合が多いです。
ですが、特定空き家に指定されると固定資産税の住宅用地特例が解除されます。
住宅用地の特例措置が解除されるので、固定資産税が最大6倍・都市計画税が最大3倍になります。
犯罪の温床となる
空き家は犯罪の温床となるケースが多いのも理由の一つです。
不法占拠や違法薬物製造や薬物栽培の例もあります。
敷地内に不法投棄されることも多く、近所トラブルに発展することも。
犯罪に巻き込まれ被害にあわないように、空き家は片付けた方が良いでしょう。
空き家は虫や動物が繁殖することもあります。
近隣への配慮のためにも、空き家は放置しないほうが良いでしょう。
火災や倒壊のリスク
火災や倒壊のリスクを低減させるためにも、空き家は片付ける必要があります。
空き家はゴミなどが溜まりやすいので火災のリスクが高いです。
台風や地震などの災害で倒壊した場合、事故やけがの原因となる場合があります。
適切にメンテナンスや片付けができない場合は、空き家は片付ける必要があります。
空き家の片付け費用を抑えるコツ
空き家の整理・片付けを業者に依頼する際の費用を抑えるコツを紹介します。
- できる範囲は片付ける
- 補助金の確認
- 複数社で見積もりを取る
- 買取をしてもらう
業者に依頼する費用を抑えるコツを確認しておきましょう。
できる範囲は片付ける
業者に依頼する前に、自分でできる範囲で片付けておくことをおすすめします。
家財道具など、片付けるものが少なければ費用費用を抑えることができるからです。
- 小物・書籍はまとめる
- 自治体のごみ収集を利用する
- 売却したり知人に譲るなど処分する量を減らす
業者の作業内容が増えると費用が高くなるので、できる限り片付けておきましょう。
補助金の確認
空き家の片付けに自治体から補助金が出るか確認しましょう。
自治体によっては空き家の片付けに補助金を設けているケースがあるからです。
各自治体が独自の運用しているものなので、対象となる空き家が補助を受けられるか確認してみましょう。
空き家バンクへの登録を前提としていることが多いので、補助金を受けたい場合は各自治体の条件をチェックしてくださいね。
参考:空家を手放したい方へ(解体・売却に利用できる補助制度の紹介など)横浜市
複数社で見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
この理由は、費用の相場や余計な項目が追加されていないか確認できるからです。
見積もりの内容に不明瞭な点がないか、オプションはあるのかも見積もりの段階でチェックします。
買取をしてもらう
空き家に残っているものを買取してもらうことで、費用を抑えることができるかもしれません。
買取した金額を作業費用から相殺してくれる業者もいるからです。
遺品整理業者は買取できるものの査定も行ってくれ、買取できないものは不用品として回収してくれます。
買取については>>遺品整理は買取がおすすめを参考にして下さい。
空き家の整理・片付け業者の種類
空き家の片付けを業者に依頼する場合、業者によって作業の内容が違い対応するサービスも異なります。
- 遺品整理業者
- 不用品回収業者
- 解体業者
それぞれの業者の対応しているサービスや特徴を確認しておきましょう。
片付け業者 | 解体 | 不用品処分 | 買取 | 家具・家電の搬出 | 細かい仕分け | 遺品整理 |
---|---|---|---|---|---|---|
遺品整理業者 | × | 〇 | 〇 | △ | ◎ | ◎ |
不用品回収業者 | × | ◎ | △ | △ | × | × |
解体業者 | ◎ | △ | × | × | × | × |
遺品整理業者が一番サービスの提供範囲が幅広く、細かく丁寧な作業が期待できます。
そのため、他の2つの業者と比べると費用が割高になる傾向があります。
不用品回収業者は不用品の処分にサービスが絞られます。
自分で不用品を仕分けた後の回収を依頼するだけなら、空き家の片付け費用を抑えることができるでしょう。
解体業者は建物の解体のみを行うので、建物の中の片付けには対応していない場合がほとんどです。
業者に依頼しないで自分で空き家の整理をする際は>>遺品整理を自分でやる方法や進め方のコツの記事を参考にしてください。
空き家の片付け業者を選ぶときの注意点
空き家の整理・片付けに業者を選ぶときにはいくつか注意点があります。
- 空き家整理の実績が豊富
- 見積もりが無料で対応が迅速
- 不用品の買取に対応している
- 遺品整理にも対応している
- 見積もり金額が明確
- 問い合わせ時の対応が親切
- 利用者の口コミ・評判がいい
- 産業廃棄物収集運搬許可・古物商許可を得ている
空き家の片付けを依頼する場合は、信頼できる業者に選ぶことが重要です。
見積もりの費用が極端に安い業者は要注意。
粗雑な作業をされたり、完了後に高額請求されたりなどトラブルになる恐れがあります。
必要な許認可がない業者だと、不法投棄や盗難などの被害もおこっています。
悪質な業者を選ばないように、実績や口コミなどを確認して慎重に選ぶようにしましょう。
片付ける空き家の部屋数が多いなど自力で難しい場合は、信頼できる業者を見極めて依頼しましょう。
悪質な業者を選んでしまわないように>>遺品整理のやばい業者トラブルの記事も確認してくださいね。
空き家の整理・片付けを自分でするコツ
空き家の片付けを自分で行う場合のコツを紹介します。
- 計画的に片付ける
- ゴミ処分方法の確認
- 難しい場合は業者に依頼する
事前に親族などに空き家を片付けする日時などは相談しましょう。
勝手に行うと後々トラブルに発展する可能性もあります。
計画的に片付ける
いつまでに終わらせるなど日時を決め、計画的に片付けましょう。
片付ける荷物が多いとなかなか作業が進まず、時間がかかりがちだからです。
基本的に貴重品など保管しておくもの以外は、どんどん処分することを前提に計画的に片付けていきましょう。
ゴミや不用品の搬出のために、出入り口付近や動線となる場所から片付けるのがコツです。
あちこちの部屋からするのではなく、1部屋ずつ片付けると成果がわかりやすいのでモチベーションが保たれます。
要不要の判断もできるので、他の人と一緒に同じ部屋を作業する方が効率的です。
ゴミ処分方法の確認
ゴミの処分方法を確認しておくのも重要です。
自治体によってゴミの分別ルールは大きく異なるからです。
細かく分別が必要な場合と、ほとんどが燃やすごみとしてまとめて出せる場合とでは作業量がかなり違います。
間違った分別方法でゴミを出すと、回収してもらえず二度手間になってしまいます。
ゴミの量が大量な場合は、近隣住民の迷惑になるので
- ゴミ処理センターへ持ち込む
- 粗大ゴミとして処分する
- 回収業者に依頼する
など、まとめて処分する方法を取りましょう。
自治体のごみ分別ルールを確認しながら片づけを進めていきましょう。
難しい場合は業者に依頼する
空き家の片付けは思ったよりも品物が多かったり、害虫や害獣が発生していると自分で行うのが難しいケースもあります。
自分でやってみて難しいと思った場合は、無理をせず業者に依頼することをおすすめします。
特にゴミ屋敷になっている場合など、特殊清掃が必要になることもあります。
専門的な知識がないまま作業をしても、根本的な解決にならなかったり体調を崩す可能性もあります。
プロの業者に依頼することで、精神的・肉体的な負担が軽減されるでしょう。
空き家の片付けの順番
空き家の整理・片付けを行う順番を紹介します。
- 必要な道具を準備する
- 害虫対策
- 不用品の仕分け
- ゴミの処分
- 清掃
必要な道具を準備する
まずは、空き家の片付けに必要な道具を準備しましょう。
準備するものは以下を参考にしてください。
- マスク
- 軍手
- ゴミ袋
- ガムテープ・紐
- 殺虫剤
- 動きやすく汚れてもいい服
- 清掃道具(掃除機・ほうき・雑巾・洗剤など)
- ゴミを運ぶ車
ゴミの処分方法はあらかじめ確認しておくと、作業計画が立てやすくなります。
燃えないゴミや資源ごみ、粗大ごみの回収日によって片付けをする計画を立てましょう。
害虫対策
害虫対策を行ってから作業をします。
しばらく放置された空き家の場合は、前日に燻煙式の殺虫剤を使っておくと作業に集中できるでしょう。
長い間荷物がそのままになっていると、害獣が住みついているかもしれないので注意が必要です。
害虫が出てきたらすぐに対処できるように、手元にスプレータイプの殺虫剤を用意しておきましょう。
不用品の仕分け
ゴミを仕分ける作業は、
- 残すもの
- 捨てるもの
- 保留
の3種類に分けると効率的です。
捨てるか悩むと時間ばかりかかってしまうので、以下の基準で仕分けるのがおすすめです。
- 1年以上使っていないものは捨てる
- いつか使うかもと思うものは捨てる
- 生活に必要なものは残す
悩んだら保留にして、どんどん作業を進めていきます。
仕分け作業の最後に、保留したものを残すか捨てるかの判断をします。
ゴミの処分
仕分けが終わったら、ゴミを処分します。
家具や家電、衣類などはリサイクルショップに買取をしてもらったり、他の人に売却したり譲ることで処分費用が抑えられます。
ゴミの処分だけを回収業者に依頼する場合は、仕分けを回収の日までに終わらせるように計画的に作業しましょう。
リサイクルについては>>遺品整理はリサイクル・買取がおすすめ!を参考にしてください。
清掃
掃除機をかけたり拭き掃除をして作業は完了です。
汚れがひどい場所は洗剤を使って掃除をしましょう。
市販の洗剤できれいにならない場合は、ハウスクリーニングを業者に依頼することも検討しましょう。
空き家になった実家の片付けは遺品整理業者がおすすめ
空き家になった実家の片付けは、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。
遺品整理業者は、空き家の整理や片付けに関する専門知識を持っているからです。
たくさん残されたものの中から、貴重品や重要な書類などの捜索したり、処分するものの片付けを丁寧に行います。
不用品回収業者などの場合は、不用品はゴミとして扱うので、故人の遺したものを粗雑に扱われることは遺族にとってつらい場合もあります。
遺品整理業者は、遺族の気持ちに寄り添って遺品を丁寧に扱ってくれるので安心して任せることができますよ。
遺されたものの仕分けから、不用品の搬出・買取など、空き家の片付けのトータルサポートを提供しています。
色々な業者にバラバラに依頼することなく、まとめて片付けをしてもらえるのは遺族の負担軽減になるでしょう。
まとめ
空き家の整理・片付けをするなら、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。
残されたものの仕分けから処分・買取まで、空き家の片付けに必要なサービスをまとめて提供してくれるからです。
仕分けは自分で行い、不用品のみの回収をしてほしいなら不用品回収業者に依頼すると費用が安く抑えられます。
ですが、不用品業者はゴミとして不用品を扱うので、丁寧に扱ってほしいと思う場合もあるかもしれません。
遺品整理業者は遺品の整理に関する専門的知識に基づいて、空き家の片付けを行うので安心して任せることができますよ。
遺品ドット東京は、遺品の仕分けから不用品の処分・買取など、ご遺族のニーズに合わせたトータルサポートを提供いたします。
空き家の片付けに悩みがある方は、気軽に相談してみてくださいね。