遺品整理をしなければいけない部屋がゴミ屋敷になってしまっていた場合、どのように片付けるのか悩む方が多いです。
一般的な遺品整理よりも、ゴミ屋敷は片付け料金がかかるのではないかという心配もありますね。
遺品整理をする部屋が、ゴミ屋敷だった場合にかかる費用相場を紹介しますので参考にして下さい。
ゴミ屋敷を片付ける場合は、相続の意思のある親族と相談し計画的に作業を進める必要があります。
ですが、電気・水回りが使えなかったり害虫が大量発生したりする場合などは、専門の業者に依頼することをおすすめします。
- ゴミ屋敷を遺品整理業者に依頼する費用相場
- ゴミ屋敷での遺品整理の手順
- どのような状況の場合、プロの業者に依頼するべきか
- 生前整理でゴミ屋敷を片付けるのがおすすめ
などを紹介しますので、ゴミ屋敷の遺品整理を考えている方は参考にしてください。
ゴミ屋敷の遺品整理業者に依頼する費用の相場
ゴミ屋敷を遺品整理業者に依頼した場合の費用相場は、以下の表を参考にしてください。
間取り | 作業時間 | 作業人数 | 費用目安 |
---|---|---|---|
1K・1R | 1~2時間 | 2人 | 3万5,000円~ |
1LDK | 2~4時間 | 3人 | 8万円~ |
2DK | 3~5時間 | 3人 | 10万円~ |
2LDK | 2~6時間 | 4人 | 14万円~ |
3DK | 2~7時間 | 4人 | 16万円~ |
3LDK | 5~8時間 | 4人 | 18万円~ |
実際にかかる費用は、遺品の量などの状態によって変動します。
ゴミ屋敷の場合は、間取りだけでは見積もりが難しいので、トラックの積載量で費用の目安を提示する業者が多いです。
ゴミの片付けだけでなく、床や壁について汚れを清掃する作業もゴミ屋敷は必要になります。
孤独死などの場合、特殊清掃が必要なケースもあります。
特殊な薬品を使って清掃や消臭をした場合は、見積もりも高額になるでしょう。
掃除業者にもゴミ屋敷の掃除は依頼できますが、遺品整理業者のように貴重品の捜索や遺品の供養の配慮はありません。
遺品をゴミとして扱われることに抵抗がある場合は、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。
遺品整理でゴミ屋敷を片付ける手順
自分でゴミ屋敷になった亡くなった方の自宅を遺品整理する際の手順を紹介します。
- スケジュールを決める
- 必要なものを用意する
- 残しておくものなど分別する
- 不用品を処分する
- 部屋の清掃をする
一般的な遺品整理よりも、大変な作業になるので段階を踏んで片付けていきましょう。
スケジュールを決める
まずはゴミ屋敷を遺品整理するためのスケジュールを立てましょう。
同時に誰が中心となって進めるのかも決める必要があります。
スケジュールを立てることで計画的に作業ができ、中心となる人を決めることでスムーズに作業を進めることができるからです。
どこから手を付けるか、どの程度をいつまでに片付けるのか大まかに計画を立てましょう。
遺品整理は亡くなった人の財産処分になるので、相続の意志がある人全員で進めていかなければなりません。
ゴミを出せる日に合わせていつまでに作業を終わらせるか逆算してスケジュールを立て、計画的に作業を進めていきましょう。
必要なものを用意する
ゴミ屋敷の遺品整理に必要なものを準備しましょう。
必要なものは以下を参考にしてください。
- ゴミ袋
- マスク
- エプロン
- ゴーグル
- 軍手
- 作業靴
- 掃除用具
- 洗剤・殺虫剤
- ダンボール
- ひもやガムテープ
ホコリや汚れから身体を守るために、マスクや軍手は必須です。
怪我をしたり体調を崩さないように、相応の道具を用意して臨みましょう。
残しておくものなど分別する
ゴミ屋敷の中から、遺しておくもの・処分するもの・リサイクルするものなど分別します。
相続の手続きに必要なものの捜索・売却価値のあるものの選別が必要だからです。
汚れがひどい場合は、処分する物の中に貴重品が混ざっている可能性もあります。
一つ一つ確認しながら作業を進めていきましょう。
残しておくもの・捨ててはいけないものは以下を参考にしてください。
- 遺言書
- 財産分与で必要なもの
- 身分証明書
- 年金手帳
- 印鑑
- 仕事関係の書類
- 鍵
- 請求書・支払通知書
- デジタル遺品
遺品整理で捨ててはいけないものは>>遺品整理で捨ててはいけないものの記事を参考にしてください。
不用品を処分する
処分する物を分類できたら、不用品を処分します。
- 可燃ゴミ
- 不燃ゴミ
- 粗大ゴミ
など、自治体の規定に従って分別して処分しましょう。
地域の清掃センターに持ち込める場合は、まとめて処分を依頼する方法もあります。
家電は家電リサイクル法によりゴミ捨て場に出しても回収してもらえないので、家電量販店などに引き取ってもらいましょう。
家電や大きな家具はリサイクルを検討してもいいですね。
不用品については>>遺品整理と不用品回収の違いの記事を参考にして下さい。
部屋の清掃をする
ゴミの処分が終わったら、部屋の清掃をします。
- 掃除機をかける
- 床を水拭きする
- 窓を拭く
など、一般的な作業で良いでしょう。
壁紙のリフォームなどが必要な場合もあります。
必要に応じてプロの手を借りることも検討しましょう。
ゴミ屋敷を遺品整理業者に依頼するか判断基準
ゴミ屋敷を遺品整理業者に依頼するか、判断基準を紹介します。
家族と自分でやるのには限界がある場合もあるからです。
以下の場合は、遺品整理業者などに依頼することをおすすめします。
- 電気・水回りが使えない
- 3DK以上
- 害虫が大量に発生している
- 貴重品が見つからない
- 特殊清掃の必要がある
具体的にどんな状態の場合、プロに依頼するべきか解説していきます。
電気・水回りが使えない
電気・水回りを使うことができない場合は、プロの業者に依頼することを検討しましょう。
水が出ない、電気が使えない場合は、素人にできることはほとんどないからです。
ゴミ屋敷の片付けには時間がかかり、水・電気が必要です。
家族や自分だけで遺品整理を進めるのは難しいので、プロの業者に依頼することをおすすめします。
3DK以上
3DK以上あるマンションや一軒家のゴミ屋敷の遺品整理は、プロの業者に依頼した方が無難です。
家族や自分だけでは、長い時間がかかり負担が大きいからです。
部屋数が多くて大きい家は、片付けや掃除が必要なスペースが広いです。
長い時間かけても終わらない可能性もあるので、プロの業者に依頼しましょう。
害虫が大量に発生している
害虫が大量に発生している場合も、入って片づけをするのはやめましょう。
害虫に刺されたり、感染症にかかる危険性があるからです。
プロの業者は家庭用より強い業務用の薬剤を使用します。
知識のない状態で道具を買って対応しても、根本的な駆除はできません。
特殊な燻煙処置などに対応する、専門的知識のあるプロの業者に依頼しましょう。
貴重品が見つからない
貴重品が見つからない場合も、プロの業者に依頼することを検討しましょう。
経験豊富で実績のある業者は、捜索のポイントを心得ているからです。
通帳や印鑑など、相続に関する貴重品が見つからない場合でも、業者の場合は短時間で見つかるケースが多いです。
不用品の処分をする前に、貴重品の捜索は業者に依頼した方が良いでしょう。
特殊清掃の必要がある
特殊清掃が必要なケースも、プロの業者に依頼しましょう。
血液や体液などの汚れや異臭は、一般的な清掃では除去できないからです。
孤独死などで遺体の発見が遅れた場合、腐敗がすすみ部屋の汚れを除去するのは素人には難しいです。
特殊清掃のノウハウのある業者に依頼することで、感染症などのリスクを回避することができます。
孤独死で発見が遅れた場合は、室内に立ち入らず業者に依頼することをおすすめします。
ゴミ屋敷の遺品整理の事例
ゴミ屋敷の片付けの費用は、ゴミの量や状態で大きく異なります。
どれくらい費用がかかったのか、汚部屋の事例を紹介します。
腰くらいまでゴミで埋まったワンルーム
腰くらいまでゴミに埋まってしまったワンルームのゴミ屋敷の遺品整理費用の例です。
項目 | 内容 |
---|---|
間取り | 1R |
作業人数 | 1人 |
作業時間 | 1~2時間 |
料金 | 3~5万円 |
ゴミは多いですが、かき分ければ床が見えるくらいのゴミ屋敷のケースです。
汚部屋のゴミの処分だけなら1人で作業が可能ですが、ハウスクリーニングや脱臭除菌処理をオプションで付けると作業人数が増えるので料金は高くなります。
天井近くまでゴミに埋まったワンルーム
項目 | 内容 |
---|---|
間取り | 1R |
作業人数 | 2~3人 |
作業時間 | 2~3時間 |
料金 | 5~10万円 |
間取りは同じ1Rでも、天井までゴミが溜まっている場合は費用が高くなります。
必要なものと処分する物を分類し、確認作業で時間がかかるからです。
確認作業をせずにすべて処分する場合は、清掃業者などに依頼すると費用が安くなります。
清掃業者や不用品回収業者に依頼すると費用が安く済む場合もあります。
ですが、相続に関する書類などが確認できていない場合は、遺品整理業者に依頼した方が良いでしょう。
相続については>>遺品整理と相続税の記事で詳しく紹介しています。
床が不用品で埋まった一軒家
項目 | 内容 |
---|---|
間取り | 3LDK |
作業人数 | 3人~ |
作業時間 | 3~10時間 |
料金 | 20万円~ |
いくつもの部屋のすべてがゴミで埋まった一軒家のケースです。
ゴミの量は4トントラック1台くらいで、段ボール200箱程度を見積もった料金です。
特殊清掃が必要になる場合は50万円以上と高額になる場合もあります。
生前整理でゴミ屋敷は片付けておくのがおすすめ
生前整理でゴミ屋敷を片付けることをおすすめします。
理由としては、亡くなった後に遺族の負担を軽減させることができるからです。
遺品整理でゴミ屋敷の片付けはとても大変な作業になります。
ゴミの片付けだけでなく、相続の手続きに必要なものも確保しておくことができます。
生前整理でゴミ屋敷を解消することは自分のためにもなります。
ゴミ屋敷は害虫やカビの温床になり、健康を崩す可能性が高いです。
つまづいて怪我をする恐れもあり、整理整頓して安全な環境を整えることは大切です。
なぜゴミ屋敷になってしまうのかを確認して、生前整理をする参考にして下さい。
ゴミ屋敷になる理由
ゴミ屋敷になる理由は人それぞれです。
- 片付けるのがそもそも苦手
- 片付けてくれていた人がいなくなった
- もったいなくて捨てられない
母の遺品整理が必要になり、ゴミ屋敷になっていて驚いたというケースもあります。
片付けるのがそもそも苦手
片付けるのが苦手な人はゴミ屋敷になりやすいです。
苦手なので散らかっていても気にならなかったり、片付けようという気持にならなかったり理由は様々です。
中にはゴミがたくさんある方が安心するというケースもあります。
わざわざ外からゴミを持ち帰ったり、近所トラブルになる場合もあります。
片付けてくれていた人がいなくなった
家の片付けをしてくれていた人がいなくなったケースもあります。
既婚者で奥さんに先立たれ、片付け方がわからなくてどんどんゴミがたまることもあります。
大切な人が亡くなったショックで、片付ける気持ちになれないというケースもあるようです。
もったいなくて捨てられない
モノに対してもったいないという気持が強くて捨てられない人もいます。
こういう場合は、いつか使うかもと思ってとっておいたものがあふれ、どんどん物を積み重ねていく傾向があります。
片付かないのでゴミも溜まり、ゴミ屋敷になってしまうケースです。
認知症・セルフネグレクトなどの疾患が原因となることもあります。
ゴミ屋敷の遺品整理は業者に依頼するのがおすすめ
遺品整理すべき部屋がゴミ屋敷になってしまっている場合は、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。
自分や家族だけで片付けるのには時間もかかり負担が大きいからです。
遺品整理業者は貴重品の捜索やごみの処分など、豊富な経験からスムーズに作業を進めることができます。
特にゴミ屋敷は通常の遺品整理の作業とは異なります。
特殊清掃など、プロの業者にしかできない作業もあるので遺品整理業者に相談してみましょう。
悪質な業者に依頼してしまうと、高額請求や盗難などのトラブルになる危険性もあります。
遺品整理の負担を減らす為には生前整理がおすすめです。
生前整理にも対応している遺品整理業者が多いので、元気なうちに片付けておくと遺族の負担を減らすことができます。
見積もりが明確であること、スタッフの対応が丁寧であることなどから信頼できる業者を見極める必要があります。
遺品ドット東京は、遺品整理士が在籍している信頼できる遺品整理業者です。
ゴミ屋敷になってしまった遺族の遺品の整理に悩んだ場合は、まずは相談をしてみてくださいね。
おすすめの遺品整理業者は>>遺品整理の優良業者おすすめランキングで紹介しています。
ゴミ屋敷の遺品整理に関するQ&A
ゴミ屋敷の遺品整理に関するQ&Aを紹介します。
片付け業者に見られるのは恥ずかしい?
お部屋がゴミ屋敷になっていると、片付け業者に見られるのも恥ずかしいと思うのは普通の感情です。
ですが、片付けを専門としている業者は慣れているので、依頼者が心配するほど気にしてはいません。
汚部屋など沢山の依頼があるので、その中の一つであることと、同じようなゴミ屋敷を片付けた経験があるからです。
近所にゴミ屋敷の片付けをしていることがバレるのが恥ずかしいという場合は、ドアや窓を閉めて作業するなどの配慮をしてもらうこともできます。
ゴミ屋敷の片付け費用は100万円?
ゴミ屋敷の片付け費用に100万円かかるケースもあります。
これは、部屋数が多い・片付けるものが多い・特殊清掃などのオプションがつくなどが理由として考えられます。
一般的な遺品整理で100万円かかることはそう多くはありません。
100万円の見積もりがあった場合、他の業者にも相見積もりをしてもらい相場を確認することが重要です。
特別な作業が無いのに100万円の見積もりが提示された場合、その業者は悪質な業者の可能性があります。
優良な業者の選び方は>>遺品整理業者の選び方を参考にしてください。
ゴミ屋敷を片付けたいけどお金がない場合は?
ゴミ屋敷を片付けたいけれどお金がないという場合は、できる限り自分で片付けましょう。
自分でできる範囲は済ませることで、業者に依頼する作業を減らすことができるからです。
ゴミを処分する作業は、ゴミ袋と軍手を用意するだけで取り組むことができます。
入口付近から片付け、数日に分けてコツコツ片付けることで身体的・精神的負担も軽減します。
無理をしないで少しずつでもきれいにしていきましょう。
まとめ
ゴミ屋敷になってしまった部屋の遺品整理を自分でする場合は、親族と協力して計画的に進めていきましょう。
電気や水回りが使えなかったり、特殊清掃の必要がある場合は遺品整理の専門業者に依頼することをおすすめします。
一般的な遺品整理よりも費用はかかってしまいますが、ゴミ屋敷の片付けのノウハウのある業者に依頼することでトラブルなく作業を済ませることができます。
ゴミ屋敷の遺品整理には、遺品ドット東京をおすすめします。
経験豊富な遺品整理士が在籍しているので、貴重品の捜索・不用品の処分など遺族に寄り添った丁寧な作業を期待できます。
ゴミ屋敷の遺品整理に悩んでいる方は、気軽に相談してみてくださいね。