遺品整理を業者に依頼するのにはどんなメリットがあるのか、できれば費用を抑えて自分でやってしまいたいという方は多いのではないでしょうか。
遺品整理は単に不用品を片付けるだけではなく、遺品の仕分け・不用品の処分・家の清掃など体力的・精神的に負担の大きい作業です。
時間や人手に余裕がある場合は自分で行うことができますが、そうでない場合は業者に依頼した方がトラブルなく済ませることができます。
遺品整理は、遺品整理業者・不用品回収業者・リサイクル業者などの業者に依頼できます。
それぞれどんなメリット・デメリットがあるのか、どの業者に依頼するべきか判断する参考にして下さい。
遺品整理を業者に依頼するメリット
遺品整理を業者に依頼するメリットを紹介します。
- 時間の節約
- 体力・精神的負担の軽減
- 遺品の捜索・確保
- 遺族でのトラブルを防ぐ
- 遺品の供養
- 遺品の買い取り
- 遠方での対応
遺品整理は自分ですることもできますが、業者に依頼するメリットもたくさんあります。
それぞれ確認しておきましょう。
時間の節約
遺品整理を業者に依頼することで、時間を節約することができます。
自分で遺品整理をすると時間がかかり、数か月もかかってしまうケースもあるからです。
業者は遺品整理に関する専門的な知識があり、効率的でありながら丁寧に作業を行います。
数時間~数日で遺品整理の作業を完了させることができることが、遺品整理を業者に依頼する最大のメリットです。
体力・精神的負担の軽減
体力・精神的負担を軽減させることができるのもメリットの一つ。
遺品整理は重い家電や家具の搬出をする必要があるからです。
大量のごみの処分など、体力が必要な作業が多く高齢者や女性には負担の大きい場合も多いでしょう。
大切な人が亡くなって、精神的に辛い時に遺品を片付けることができない場合のサポートも提供してもらえます。
体力的・精神的な負担を軽減できることも業者に依頼するメリットです。
遺品の捜索・確保
遺品の捜索・確保をしてもらえることもメリットとしてあげられます。
この理由は、遺品整理業者は貴重品や重要書類の捜索のコツを、経験上知っているからです。
遺族が探しても見つからなかったものが、遺品整理業者の場合は短時間で見つけられることは少なくありません。
誤って大切なものを捨ててしまうリスクを防ぐことができるのもメリットの一つです。
遺族でのトラブルを防ぐ
遺品整理を業者に依頼することで、遺族でのトラブルを防ぐことができるかもしれません。
誰が遺品整理をするのか、遺族間でもめることは少なくないからです。
遺品整理を業者に依頼することで、大変な作業を押し付けられたという感情にならずにすみます。
遺品の相続に関しても、業者に依頼すれば親族間でもめる必要はありません。
遺品の供養
遺品の供養も業者に依頼することができます。
遺品整理では遺品を処分する必要があっても、罪悪感から処分できないという遺族は少なくありません。
不用品として捨てるのではなく、供養してから適切に処分してもらえると思うと罪悪感が軽減されるでしょう。
写真や衣類など、故人や遺族が大切にしていたものも、供養をすれば気持ちよく手放せるかもしれませんね。
遺品整理の作業の流れで、遺品の供養も依頼できる業者がおすすめです。
>>遺品整理でお焚き上げの依頼方法で供養にかかる費用ややり方を紹介しています。
遺品の買い取り
遺品の買い取りを依頼できる点も、業者に依頼するメリットです。
これは、様々な業者に依頼する手間を省くことができるからです。
遺品の買い取りをしてもらうことで、遺品整理の費用と相殺してもらうと料金を抑えることができます。
遠方での対応
遺族が遠方に住んでいる場合も、遺品整理を任せることができるのは業者に依頼するメリットですね。
立ち合いをすることなく作業を任せられる業者も多いです。
故人が遠方に住んでいた場合は、遺族が何度も足を運ぶのは経済的にも体力的にも負担が大きいです。
立ち合いが必要ない業者に依頼する際は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
・作業前後の写真を撮影して依頼者の携帯電話にメールで送付する
・作業後にレポート(「作業完了報告書」等)を作成・送付する
など、トラブルが発生しないよう対応して業者もいます。
参考:総務省「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書」
遺品整理を業者に依頼するデメリット
遺品整理を業者に依頼することはメリットが多いですが、デメリットもあるのは事実です。
それぞれ確認しておきましょう。
- 費用の発生
- 業者とのトラブルの可能性
- 気持ちの整理をする時間が無い
自分で遺品整理をするよりも費用がかかるのは気になる点ですね。
悪質な業者に依頼してしまうと高額請求のトラブルにあう可能性も。
どんなデメリットがあるのか、遺品整理を業者に依頼して後悔しないように確認しておきましょう。
費用の発生
業者に遺品整理を依頼すると、費用が発生することはデメリットとしてあげられます。
遺品整理にかかる費用は、以下の遺品ドット東京の料金一覧表を参考にして下さい。
遺品整理業者の料金・費用の目安 | 自分で行う遺品整理の料金・費用相場 | 間取り |
---|---|---|
23,000~100,000円 | 0~100,000円 | 1K/1R |
36,000~150,000円 | 10,000~100,000円 | 2K/1DK |
58,000~250,000円 | 30,000~250,000円 | 1LDK/2DK |
76,000~350,000円 | 50,000~300,000円 | 2LDK/3DK |
94,000~450,000円 | 70,000~350,000円 | 3LDK/4DK |
上記の料金は概算なので、状況によって変動する可能性あります。
正確な金額は現地調査で出してもらいましょう。
自分で行った場合も、不用品の処分などで費用はかかります。
時間に余裕がある、人手がたくさんある場合は自分で行うことも可能です。>>遺品整理費用は誰が払う?も参考にして下さい。
業者とのトラブルの可能性
業者とトラブルになる可能性があることも、デメリットとしてあげられます。
なぜなら、遺品整理を業者に依頼した約4割の人が>>トラブルにあったという調査結果があるからです。
以下は国民生活センターに遺品整理に関する相談件数の推移です。
参考:こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-
気持ちの整理をする時間が無い
遺品整理を業者に依頼すると、気持ちの整理をする時間がないということもデメリットかもしれません。
理由としては、遺品整理を自分ですることで気持ちの整理がつきやすくなることもあるからです。
遺品整理を業者に任せるのに抵抗を感じる場合もあるかもしれません。
時間に余裕があるのなら、悲しみをいやしながらゆっくり片付けることができるでしょう。
ですが、相続の問題や賃貸物件の明け渡しなど、時間をかけられないというケースもあります。
遺品を片付けることで悲しい気持ちで辛くなってしまう場合など、業者を頼ってみることを検討しても良いのではないでしょうか。
遺品整理業者の種類とそれぞれのメリット・デメリット
遺品整理を依頼する業者の種類と、それぞれに依頼するメリット・デメリットを紹介します。
- 不用品回収業者
- リサイクル業者
- 遺品整理業者
遺品整理を依頼する業者は、状況によって選ぶと良いでしょう。
不用品回収業者
遺品整理は不用品回収業者に依頼する場合もあります。
遺品整理を不用品業者に依頼するメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
費用を安く抑えることができる 短時間で作業が終わる | 作業が雑に感じる場合がある サービス内容が少ない |
不用品回収業者は不用品の回収のみなので、費用が抑えられ短時間で作業が終わります。
ですが、遺族にとって遺品をゴミとして取り扱われることにやるせない気持ちになるかもしれません。
丁寧に遺品を扱ってほしい場合は、不用品回収業者は向いていないでしょう。
リサイクル業者
まだ使える遺品がある場合は>>リサイクル業者を利用しても良いでしょう。
リサイクル業者に依頼するメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
ゴミを減らせる 環境にやさしい 買取してもらえる場合がある | 遺品を雑に扱われる可能性 安く買い取られる |
リサイクル業者に遺品を引き取ってもらえれば、ゴミの量を減らすことができます。
他の誰かにまた使ってもらえるかもしれないと思うと、遺品を処分する罪悪感を軽減できるでしょう。
一方で、遺品を丁寧に扱ってほしいという遺族の思いとは違う扱いになる可能性はあります。
遺品の種類によっては安く買い取られる可能性もあるので、買取は専門の業者に査定してもらった方が良い場合もあります。
遺品整理業者
遺品整理を遺品整理業者に依頼するメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
遺品を丁寧に扱ってもらえる 遺品の仕分けや貴重品の確保も依頼できる 遺品の供養にも対応している 遺品の買い取りにも対応している 作業後の掃除や特殊清掃も対応している | 料金が高め |
遺品整理業者は遺品整理に関する専門知識があるので、遺品整理を安心して任せることができます。
遺族の様々なニーズに対応できるノウハウがあり、遺品整理に関するサービス内容が豊富です。
遺族の気持ちに寄り添い、遺品を大切な思い出の品として扱ってくれるでしょう。
一方で、不用品回収業者・リサイクル業者よりも費用がかかってしまうのはデメリットといえるでしょう。
サービス内容を検討し、自分の依頼したい内容に対応している業者を選択すると良いですね。
生前整理も業者に依頼するのがおすすめ!
遺品整理だけでなく、生前整理も業者に依頼するのがおすすめです。
なぜなら、生前整理も体力・精神的に大変な作業であるからです。
生前整理をしなければと思っていても、何から手を付けたらよいのかわからないという人は少なくありません。
遺族の負担を減らす為にも生前整理は早めに行っておきましょう。
遺品整理業者は生前整理についての知識も豊富です。
亡くなった後に遺族が困らないように、必要な作業をサポートしてくれるでしょう。
遺品整理・生前整理業者を選ぶポイント
遺品整理・生前整理をする際、業者に依頼するのなら優良業者に依頼することが重要です。
業者を選ぶ際のポイントを確認しておきましょう。
- 複数社から見積もりをとる
- 遺品整理が在籍している
- ホームページがある
- スタッフの対応が良い
- 必要な許認可がある
- 口コミ・評判がいい
悪質な業者に依頼してしまうと、ネコババや高額請求などのトラブルに巻き込まれかねません。
信頼できる業者を選ぶための参考にして下さい。
複数社から見積もりをとる
複数社から見積もりを取ることが重要です。
これは、費用の相場を確認できるだけでなく、スタッフの対応を比較できるからです。
相見積もりをとってサービス内容・費用を比較検討しましょう。
極端に安い料金を提示する業者は注意が必要です。
作業が終わってから高額の追加請求をするというトラブルが発生しています。
遺品整理士が在籍している
>>遺品整理士が在籍している業者がおすすめです。
なぜなら、遺品整理士は遺品整理に関する専門知識があり、遺族に寄り添った対応が期待できるからです。
遺品整理の作業内容だけでなく、相続に関する知識もあるので親族トラブルが心配な場合は相談してみましょう。
遺品整理士が在籍していなくても、質の良いサービスを提供する業者もいます。
ですが、遺品整理士が在籍していることは優良な業者と判断できる基準となります。
ホームページがある
ホームページがある業者を選ぶと良いでしょう。
なぜなら、過去の実績を確認できるからです。
悪質な業者はトラブルがあった際に、連絡が取れないように最低限の連絡先しか残さない傾向があります。
ホームページで必要な許認可や住所・代表者名などが確認できる業者は信頼できるでしょう。
スタッフの対応が良い
電話の対応や見積もりの際のスタッフの対応が良い業者がおすすめです。
スタッフが変に馴れ馴れしい態度であったり、乱暴な言葉遣いをする業者は遺品整理の経験が少ない可能性があります。
遺族の気持ちに寄り添って、丁寧な対応をしてくれる業者を選びたいですね。
必要な許認可がある
必要な許認可がある業者を選びましょう。
遺品整理で出た不用品の回収運搬には一般廃棄物収集運搬業許可が必要です。
この資格がない業者は、回収した遺品を不法投棄をする可能性があります。
一般廃棄物収集運搬業許可の取得は難しいので、多くの業者は許可のある業者に業務を委託しています。
委託先の業者が一般廃棄物収集運搬業許可を取得していることを確認しましょう。
買取を行う業者は古物商許可が必要です。
必要な許認可もホームページに記載されていることが多いので、必ず確認しておきましょう。
口コミ・評判がいい
口コミや評判がいい業者を選ぶのがおすすめです。
Googleマップなどで業者の口コミをチェックしましょう。
口コミで業者とのトラブルが記載されている場合があります。
見積もりの際の態度や作業について、不満が残った場合は口コミしているケースが多いです。
過去の利用者の評判から、優良な業者かどうかを確認することができます。
まとめ
遺品整理は体力的・精神的に大変な作業なので、状況に応じて業者に依頼することも検討しましょう。
遠方に遺族が住んでいる場合や時間に余裕がない場合など、業者に依頼すれば短時間で作業を完了することが可能です。
遺品整理業者は遺品整理に関する専門知識があるので、遺族の気持ちに寄り添った対応が期待できるでしょう。
ですが、遺品整理業者は他の業者に比べて費用が高いということがデメリット。
遺品の仕分けや片付けなどは自分でできるなら、不用品の回収やリサイクルなどだけ業者に依頼するというのも手です。
なるべく費用を抑えて遺品整理を行いたい場合は、業者に依頼する作業は最小限に抑えると良いですね。
遺品整理の負担を軽減するためには生前整理をしておくのがおすすめです。
遺品整理・生前整理については、遺品整理士の在籍している遺品ドット東京に相談してみてくださいね。