遺品整理費用は誰が払う?相続人で分担する片付け費用・安くする方法を解説

遺品整理費用誰が払う

遺品整理の費用は誰が払う必要があるのか、いざ遺品整理を行うことになったら戸惑うこともあるでしょう。

結論から申し上げますと、遺品整理は相続人が費用を払うことになります。

複数人の相続人がいる場合は、みんなが合意の上で公平に分担して支払います。

とはいえ、遺品整理は義務ではないので、故人に多額の借金や負債があった場合は相続放棄をすることもできます。

相続放棄をする際にしていけないことも確認してくださいね。

遺品整理の費用相場・費用を安くする方法も紹介していますので参考にして下さい。

目次

遺品整理の費用は相続人が払う必要がある

遺品整理費用誰が払う

遺品整理の費用は相続人が負担する必要があります

理由としては、故人の負債が多かった場合に相続放棄ができなくなってしまうからです。

相続放棄をする場合は、故人の預貯金の引き出しを行ってはいけません。

故人が、遺品整理の費用を自分の貯金を充てるように遺言書などに遺している場合があります。

ですが、多額の借金や負債を抱えている可能性があるので、故人の財産から出すのはやめた方が良いでしょう。

遺品整理の費用は相続人が自分で負担し、相続放棄をするべきか検討することが重要です。

遺品整理を行うと相続に単純承認したとみなされ相続放棄ができなくなります。

相続人が複数の場合は全員で分担する

相続人が複数いる場合は、遺品整理の費用は分担して支払います。

公平に費用を分担することで、後々のトラブルを避けることができるからです。

経済的負担も軽減され、一緒に故人の遺品整理をするという気持ちを強化できるでしょう。

ですが、それぞれの状況に応じて柔軟に対応することも必要です。

いずれにしても、相続人全員が納得する形で費用分担をすることが重要です。

相続放棄も選択の一つ

故人に多額の借金や負債がある場合は、相続放棄も選択の一つです。

なぜなら、遺品相続は義務ではないからです。

生前に付き合いがほとんどなく、疎遠であった場合も相続放棄することもあります。

相続放棄の申請ができる期限は、相続の発生(亡くなったことを知ってから)3ヶ月以内です。

注意点としては相続放棄しても、不動産の管理責任が発生するということです。

(相続の放棄をした者による管理)
第九百四十条 相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

法務省:財産管理制度の見直し(相続の放棄をした者の義務)


相続放棄したとしても、次の相続人が不動産を相続するまでは管理しなければならないということです。

不動産を放置したことで、倒壊して歩行者にケガをさせてしまった場合の責任を負わなければなりません。

次の相続人が相続するまで資産価値が下がらないように、掃除やリフォームなどのメンテナンスもする必要があります。

相続放棄をする場合でも、管理責任が発生することは注意が必要です。

相続放棄できないケース

相続放棄ができないケースも確認しておきましょう。

  • 故人の預貯金を引き出した場合
  • 遺品の売却を行った場合

様々な事情で相続放棄を検討されると思いますが、上記を行うと相続に承認したとみなされるので相続放棄ができなくなります。

詳しく内容を見てみましょう。

故人の預貯金を引き出した場合


故人の預貯金を引き出して、未払いのものの支払いをすると相続放棄ができなくなります。

これは、相続を承認したものとみなされてしまうからです。

相続放棄をするなら、賃貸物件の家賃の支払いや遺品整理の料金を払うために故人の預貯金を使ってはいけません。

相続人の財産から遺品整理の費用を出し、相続放棄を検討しましょう。

遺品の売却を行った場合


故人の遺品を売却してしまうと、相続放棄ができなくなります。

遺品を処分したとして相続に承認したとみなされるからです。

価値の少ないものの売却は問題ない場合もあるので、心配な場合は専門家のアドバイスを受けましょう。

その他、相続放棄する際にしてはいけないことは>>遺品整理は相続放棄後してはいけないを確認してください。

遺品整理費用は相続税の債務控除の対象外

遺品整理費用誰が払う

遺品整理の費用は、相続税の債務控除の対象外です。

相続税は故人から受け継いだ財産に課される財産だからです。

遺品整理の費用は相続人が負担する費用なので、相続税の控除対象外になります。

葬式費用などは債務控除が可能ですが、遺品整理の費用は控除対象にならないことは把握しておきましょう。

債務控除は故人が生前に追っていた債務が対象になります。

遺品整理は故人の財産を整理するために行うことなので、故人の債務とはみなされません。

相続税に関しては状況などで異なる場合もあるので、税理士や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

遺品整理の費用相場

遺品整理の費用相場も確認しておきましょう。

以下の表は遺品ドット東京の料金表です。

遺品整理業者の料金・費用の目安間取り
23,000~100,000円1K/1R
36,000~150,000円2K/1DK
58,000~250,000円1LDK/2DK
76,000~350,000円2LDK/3DK
94,000~450,000円3LDK/4DK
※料金は概算の為、変動する可能性があります。現地調査にて正確な金額をお見積り致します。

遺品整理の費用は、遺品の量や種類によって大きく変動します。

実家の片付けに100万円かかったケースもありますが、注意が必要なのは悪質な業者による高額請求の場合もあるという点です。

孤独死の清掃費用が高額であったり、不用品の処分費用がかさむと100万円かかることもあります。

ですが、一般的な遺品整理で100万円かかるという見積もりを出す場合は、悪徳業者を疑う必要があるかもしれません。

高額になることの多い遺品整理費用ですが、業者に依頼する場合は費用相場を確認するために複数社から見積もりを取ることが重要です。

相見積もりをとることで、作業内容や費用が妥当なものなのか判断することができます。
悪質な業者とトラブルにならないように、見積もりの内容はしっかり確認しましょう。

遺品整理の費用を安くする方法

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少しでも遺品整理の費用を安くする方法を紹介します。

  • 複数社の相見積もりをとる
  • 買取を利用する
  • 事前に自分で片付ける

遺品整理を業者に依頼することはメリットがたくさんありますが、料金が高いのではないかと心配になりますね。

対策をすることで、かなり費用を抑えることができる場合もあります。

複数社の相見積もりをとる

複数社から相見積もりをとることで、遺品整理の料金を安くすることができます。

なぜなら、費用相場を確認することができるだけでなく、悪徳業者の高額請求を回避することができるからです。

複数社の見積もりを見比べると、サービス内容に対する料金設定の比較ができます。

必要な作業を確認し、適切な価格設定をしている業者を選ぶことで費用を安くすることができるでしょう。

極端に安い料金を提示している業者は要注意です。

見積もりが項目に分かれていない、まとめていくらという提示の場合も気を付けた方が良いでしょう。

すべての作業が終わってから、追加の作業をしたと言って高額請求してくるケースもあります。

見積もりに不明な点がある場合は質問し、納得できる内容を提示する業者を選択しましょう。

買取を利用する

遺品整理の費用を安くするためには買取を利用することも有効です。

これは、売却金額を遺品整理の費用に充てることができるからです。

事前に専門の買取業者に査定してもらって、適正な価格で買取をしてもらうと良いでしょう。

遺品整理業者に依頼すると、不用品の処分だけでなく買取にも対応していることが多いです。

色々な業者に依頼することなく、一度に作業を進めてもらえる点で遺品整理業者はおすすめです。

事前に自分で片付ける

事前に自分でできる範囲を片付けておくことも、遺品整理費用を安くすることに役立ちます。

これは、業者に依頼する作業を減らすことができるからです。

特に貴重品や残しておきたいものの確保は事前に行っておきましょう。

  • 家庭ごみとして出せるものは片付けておく
  • 買取してもらうものは売却する
  • 簡単な掃除をしておく

上記をしておくだけでも、費用を抑えることができます。

遺品整理費用をだれが払うかについてQ&A

遺品整理の費用をだれが払うかについてQ&Aで紹介します。

相続財産から控除できる費用は?

相続財産から控除できる費用は、

  • 故人が負っていた借金や負債
  • 未払いの税金
  • 医療費
  • 葬儀費用

などです。

債務控除を受けるためには借用書や請求書が必要です。

相続税の手続きは専門的な知識が必要なので、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

遺品整理で確定申告する必要がある?

遺品整理で確定申告が必要になるケースがあります。

例えば、売却した遺品が高額だった場合です。

骨董品やブランド品などを売却して、一定額を超えると確定申告をする必要があります。

遺品整理そのものは確定申告の対象ではありません。

遺品整理で収入が得られた場合は、確定申告が必要になることもあるので専門家に相談しましょう。

実家の片付けで遺品整理をすると100万円かかる?

実家の片付けで遺品整理をして、100万円かかったというケースもあります。

一般的な不用品の搬出や処分のみの場合は、100万円かかることはありませんが、特殊清掃やリフォームなどを行うと高額になる可能性があります。

部屋数が多かったり、遺品の量が大量であったりしても遺品整理の費用は高くなる傾向があります。

遺品整理を依頼する際は、必ず複数社の相見積もりをとることが大切です。

遺品整理で100万円かかるケースについては>>遺品整理に100万円?の記事でも紹介しています。

まとめ

遺品整理の費用は相続人が払う必要があります。

相続人が複数の場合は、公平に分担してお互い納得の上で負担をしましょう。

故人に多額の負債があった場合は、相続放棄も選択の一つです。

遺品整理を相続人の財産から支払うというのには、相続放棄する際に重要になります。

業者に遺品整理を依頼する際は、相見積もりをとることが重要です。

遺族の気持ちに寄り添った対応を行う、優良業者に依頼するようにしましょう。

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