遺品整理を依頼するにあたって、ネコババなど窃盗被害が心配な方は多いのではないでしょうか。
実際、遺品整理業者による窃盗被害の報告はされていますし、身内によるネコババも起こっています。
遺族が把握していない場所に貴重品が隠されていた場合、作業中に盗まれてしまう可能性があります。
ネコババを防ぐためには、事前に現金や貴重品は整理をして保管したり、作業前の状況を写真などにとって置くことが有効です。
遺品整理のネコババを防ぐための対策として、信頼できる業者選びのポイントも紹介していますので参考にして下さい。
遺品整理ではネコババに要注意!
遺品整理業者の中にはネコババをしてしまう悪質な業者がいます。
まれなケースですが、貴重品や故人の財産を盗まれたという事例があります。
遺品整理業者数は増加していて、年間1万社以上増えているともいわれています。
ひと昔前は、遺品整理は家族や親族が行うのが当たり前でしたが、少子化・核家族化などに伴い業者に依頼する人が増えています。
ニーズの増加によって片付け業者の起業も増えましたが、悪徳業者による被害やトラブルなどに巻き込まれる可能性もあります。>>遺品整理のやばい業者トラブルの記事も参考にしてください。
窃盗などの被害にあわないように、優良な業者に依頼することが重要です。
遺品整理業者だけでなく、身内によるネコババの被害もあります。
親族でも盗難のリスクがあることには注意が必要です。
遺族にとって故人を失って悲しい気持ちのところに、ネコババの被害にもあうと精神的にショックを受けてしまいます。
遺品整理は、故人との大切な思い出が詰まった品を取り扱う作業です。
どんな遺品・どこにある遺品がネコババされやすいのかを紹介しますので参考にして下さい。
遺品整理でネコババされやすい遺品
遺品整理でネコババされやすい遺品を紹介します。
- 現金・預金通帳・有価証券
- 貴金属・宝飾品・ブランド品
- パソコン・スマホ
- へそくり
- 美術品 骨董品
- 高価な家電
- 人気のゲームやゲームソフト
- パソコン内のデータ
- 故人のコレクション
- 切手やハガキ
現金や貴金属・ブランド品などの換金しやすいものがネコババされやすいです。
高値で売れそうな美術品なども窃盗被害にあっています。
窃盗の手口は、
- 作業中に現金・貴金属を盗む
- 高値で売却できそうな美術品などを処分したと言って横流しする
などです。
サイズの小さなものは隠して持ち去り、美術品などは価値が無いと偽って不用品の中に紛れ込ませてしまいことも。
遺品整理でネコババされやすい場所
ネコババされやすい場所も確認しておきましょう。
- タンスの引き出し
- 仏壇の引き出し
- キッチン(冷蔵庫)
- 衣類のポケット
- バッグの中
- 布団の下
- 書籍・写真の間
- 電子機器の内部スペース
- クローゼット
- 床下収納
- 下駄箱
へそくりなどは、タンスや引き出しに故人が隠している場合があります。
故人が高齢者の場合、布団の下や仏壇の引き出しに貴重品を入れていることも。
親がお金を隠す場所などは、生前に教えてもらっておくと良いかもしれません。
以下は警備会社の調査結果ですが、タンスや冷蔵庫などに貴重品を隠しているというケースは多いです。
画像引用:ALSOK公式サイト
遺品整理業者に依頼する前に、上記の場所を確認しましょう。
遺品整理でネコババされない対策
大切な遺品をネコババされて後悔しないために以下の対策をしておきましょう。
- 貴重品などは先に整理しておく
- 遺品のリストアップ
- 写真や動画で記録しておく
- 遺品整理に立ち会う
遺品整理の作業に立ち会ったとしても、不誠実な業者の場合は窃盗のリスクがあります。
事前に対策をしておくことで、遺品整理業者の窃盗を防ぐことができます。
貴重品などは先に整理しておく
遺品整理業者が作業をする前に、貴重品などは先に整理しておきましょう。
上記で紹介した、ネコババされやすい場所だけでも先に確認しておくことをおすすめします。
現金や貴金属など、保管場所を把握しているものは事前に整理して保管しておきましょう。
売却価値のないものでも、遺族にとって大切なものの確保も先に行っておくと良いでしょう。
遺品のリストアップ
遺品をリストアップしておくことも、ネコババを防ぐために有効です。
なぜなら、遺族が確保したいものを業者に明確に伝えることができるからです。
遺族が気が付かないと思って、こっそり盗むということを防ぐことができます。
ネコババを防ぐだけでなく、効率的に遺品整理を行う手助けにもなるでしょう。
写真や動画で記録しておく
遺品整理業者が作業を行う前に、室内の写真や動画を撮影しておきましょう。
引き出しやクローゼットの中も撮っておくと、窃盗被害にあった時の証拠となります。
遺品を壊されたり、建物にキズを付けられた場合も、撮影しておけば証拠として使えます。
遺品整理に立ち会う
遺品整理に立ち会うこともネコババ被害を伏せぐために有効です。
業者が不正行為を働く可能性を低くできますし、処分するものの確認も連携して行えます。
なにより、依頼主がいる状況なら、出来心で盗んでしまうという事態を防ぐことができるでしょう。
身内や親族のネコババも注意!
遺品整理では遺品整理業者だけでなく、身内や親族のネコババにも注意が必要です。
親族とはいえ、へそくりや貴重品を見つけてポケットに入れてしまう行為は窃盗に当たります。
親族だからもらってもいいだろうとか、身内だから捕まらないという安易な考えでネコババするケースが多いようです。
後々遺言書で遺品の取り扱いを確認して、ネコババが発覚してしまうケースもあります。
身内や親族のネコババ対策
身内や親族によるネコババを防ぐための対策を紹介します。
- 現金や貴重品は事前に整理しておく
- 目の届く範囲だけ片付けてもらう
- 不用品の搬出・清掃のみ依頼する
普段から付き合いがない親族や遠縁の人には注意が必要かもしれません。
貴重品はあらかじめ保管して、片付けをしてもらう場所は目の届く範囲にしてもらうと良いでしょう。
誰かがそばにいれば、うっかりポケットに入れてしまうということも防げます。
遺品整理は物の整理だけでなく、不用品を搬出したり時間と労力のかかる作業です。
一人で行うのではなく、周囲の人と協力して進めていけると良いですね。
信頼できる業者を選ぶことが大切
遺品整理でネコババなど、窃盗被害を防ぐためには信頼できる業者を選ぶことが大切です。
優良な業者を選ぶポイントを紹介します。
- 見積が明確
- ホームページがある
- 出張見積もりをしてくれる
- スタッフの対応が丁寧
- 料金が安すぎない
悪徳業者に依頼してトラブルになるのを防ぐために確認しておきましょう。
優良な業者の選ぶ際は>>遺品整理業者のトラブルも参考にしてくださいね。
見積もりが明確
業者に依頼する際は、見積もりが明確な業者を選びましょう。
複数の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較しましょう。
契約する前に内容をよく確認して、不明な点があったら質問することが大切です。
複数の見積もりを見比べることで、費用の相場をつかむことができます。
必要な作業が見積もりに含まれているか、追加請求はないかもしっかり確認しましょう。
ホームページがある
ホームページがある業者に選択しましょう。
なぜなら、過去の実績や必要な許認可を確認することができるからです。
ホームページを開設していても、住所や代表者名がない場合は悪質業者の可能性があります。
信頼できる遺品整理業者は、ホームページを設置していますよ。
出張見積もりをしてくれる
遺品整理業者は出張見積もりをしてくれる業者を選びましょう。
この理由は、実際の状況を確認しないと、正確な見積もりを出すことはできないからです。
遺品整理の料金は部屋の広さだけでなく、遺品の量や必要な作業員の人数で変動します。
現地に来て下見をせずに見積もりを出す業者には依頼しないほうが良いでしょう。
遺品整理の見積もりについては>>遺品整理の費用はいくら?の記事も参考にしてください。
スタッフの対応が丁寧
スタッフの対応が丁寧であることも、優良な業者の判断する手助けになります。
乱暴な言葉遣いや横柄な態度をする業者は悪質な業者の可能性が高いからです。
信頼できる遺品整理業者は、遺族の気持ちに寄り添った対応をするはずです。
見積もりをいくつかとって、スタッフの対応も比較して選びましょう。
料金が安すぎない
料金が安すぎないかも確認しましょう。
なぜなら、悪質な業者は見積もりを極端に安く提示しておいて、作業が終わってから高額な追加請求をすることがあるからです。
見積もりは複数社とって費用の相場を確認することが大切です。
複数の見積もりを見比べることで、サービス内容についても比較することができます。
遺品整理で窃盗にあった時の対処法
遺品整理で窃盗にあった時の対処法を紹介します。
- 警察に連絡
- 金融機関・カード会社に連絡
ネコババに気づいたらすぐに警察に連絡しましょう。
泣き寝入りすることなく、被害現場の状況を変えないように警察を待ちます。
なくなったもののリストや写真などを証拠として集めることも役立ちます。作業前の写真や動画があると良いですね。
預金通帳やキャッシュカード・クレジットカードの紛失に気付いた場合は、金融機関やカード会社への連絡する必要があります。
不正利用を防ぐために口座の凍結や紛失手続きなど、すぐに対処することが重要です。
まとめ
遺品整理ではネコババには注意が必要です。
現金や貴重品などは、遺品整理の作業を始める前に見つけ出して保管しておくことが大切です。
ネコババされやすい遺品や保管場所などを参考にして下さい。
遺品整理業者だけでなく、親族など身内のネコババにも注意しましょう。
作業範囲を目の届く場所だけにしたり、搬出や清掃のみの作業だけ依頼することでネコババを防ぐことができるでしょう。
窃盗被害の対策をしておけば、魔が差してポケットに入れてしまうようなことを防げるかもしれません。
遺品整理は遺族にとって体力的・精神的にも大変な作業です。
窃盗などの被害にあわないように十分な対策が必要です。